好きで墓地に行くわけない

▼どうやって出会ったのか?
※呟き風に垂れ流します。


▼ギルドに依頼で“夜中に墓地の近くを通る度に、呻き声がするので何がいるのか確認、または追い払いをしてほしい”というクエストを、スティングとローグが請け負った。


▼「幽霊とかじゃねぇの?」なんてスティングが茶化すように話ながら、その墓地へ向かう二人。ローグはそれに「それなら対処しようがない」なんて、スティングと同じように軽い気持ちでいた。

レクターとフロッシュには、念のため宿屋で待機してもらう形になっていた。というのも、本当はそういうの怖いって思ったのが本音だろう。


▼「さてと、さっさと終わらせようぜ。好きで此処にいたくねぇよ」

「怖いのか?」

「んなわけあるか!」


そんな感じに二人は墓地に到着。見渡せば勿論アチラこちらに墓石が並んでいて、しかも真夜中ということもあってか流石のスティングも苦笑い。

「まだ聞こえないな」っとローグが時計を確認すれば、針は0時過ぎを指していて。それにスティングは「マジかよ、早く帰って寝てぇよ…」なんて口を尖らせる。

仕方なく、近くの墓石の後ろに二人で座り込んで、呻き声を待つことに。

▼空が真っ黒で、どっぷりそれが街を、墓地を覆う。聞こえるのは虫の鳴き声と細やかな風の音。

ふあっとから欠伸が漏れて、眠気が二人にゆっくりと押し寄せてくる頃、途端、うう…っと小さな呻き声が。


▼「来たか」

「ふぁあ…」

「スティング起きろ」

「ふぁ、ねみ…。ローグ頼んだ」

「おい」


▼もう半分眠りこけていたスティングを叩き起こし、ローグは立ち上がる。それでも呻き声は消えないまま、静かで暗く、人影さえも確認出来ない墓地の中で響く。


声が聞こえる方まで探すぞっとローグが歩き出すのに、スティングはランタンを片手に欠伸をしながら生返事を漏らした


 

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