参戦! 光のストライカー
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東京
キャラバンは一向に出発する様子はない。
現在の雷門イレブンを率いる監督『吉良 瞳子』と、このイナズマキャラバンを運転する古株が話し合っており、ここ数分ずっとだ。
「どうしたんだろ?」
「ふん、知りたくもねェ」
円堂が首を傾げる中、染岡はそっぽを向いた。
何故染岡がこのような態度なのかというと、昨日の出来事が関係している。
昨日、このキャラバンから豪炎寺が降りた。
理由は分からない。
そして、その直後に言われた言葉……『白恋中のエースストライカー・吹雪士郎をチームに引き入れろ』という指示があった。
染岡にとって豪炎寺のみがエースストライカーなのだ。
彼は吹雪という名前しか知らない存在が気に入らないのだ。
で、現在
その吹雪を仲間へ引き入れるため北海道へ出発するはずなのだが……という訳である。
暫く古株と話し合っていた瞳子が円堂達へ視線を向けた。
「みんな、聞いて頂戴。北海道に行く前に、とある選手を迎えにいくわ」
「選手!?」
瞳子の言葉に誰よりも早く反応し食いついてきたのは勿論この男、円堂だ。
「ええ。一年前に突然姿を消した“光のストライカー”と呼ばれる選手よ」
「「「“光のストライカー”!!?」」」
瞳子の言葉に多くの者が反応する。
何故ならその単語は聞き覚えがあるからだ。
「! 彼奴か!」
「知ってるのか、円堂?」
「ああ!」
昨日、このイナズマキャラバンに乗った少女『財前塔子』が円堂に尋ねる。
「あら、ほとんどが知っているようね。なら話は早いわ。ちょっと彼女を探してきてくれないかしら」
「探す?」
「ええ。“僕にとっても君達にとっても思い入れのある場所で待っている”と伝言を預かっているわ」
それだけ言って瞳子はキャラバンを降り、古株に円堂達を雷門中へ向かうよう言った後何処かへ行ってしまった。
2021/02/22
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