「雪男ー、一緒に風呂入ろうぜー」
「いきなり何。どうしたの」


僕はベッドに腰かけてSQを読んでいて、兄さんはただ床にゴロゴロとしていた。そのままいきなり体を転がして僕の足元に来たかと思えば、足首を掴まれた。
僕の兄さんはたまに唐突な事をするし、唐突な事も言い始める。今だって何も前触れも無くお風呂のお誘いが来た。


「なぁなぁ良いだろ?昔みたいに背中洗い流しっこしよーぜ」
「……」


昔はよく、仲良くお風呂に入ってたっけ。そういえば手で水鉄砲作って遊んだりもしてたよなぁ…。あ、何か思い出したら懐かしくなってきた。たまには兄弟で裸の付き合いっていうも悪くないかもしれない。


「いいよ、久しぶりに一緒に入ろうか」
「マジ?!やった!じゃあ俺先に行ってるな!ちなみに泡風呂だからな泡!」


尻尾をブンブンと振り回す兄さんの機嫌はきっと頗る良いのだろう。兄さんは着替えとタオルを持って、目にも止まらぬ早さで浴室に向かってしまった…。僕も着替え諸々を持って、兄さんの後を追うべく部屋を後にした。


そういえば兄さん、泡風呂って言ってたけど、誰が掃除するつもりでいるんだろうか…。
どうせ僕なんだろうな、と思いつつお風呂場へ足を運んだ。





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Key word:バスタブにて愛を囁く。by平成カルマ
2011.04.25

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