あ、目覚ましが鳴ってる。早く起きてみんなの朝食作んないと、でも、あと少し。
もう少しだけ、寝てもいいよね。

「なまえー!」

まだもう少し。

「なまえー、早く起きろよー、寝坊だぜー」

寝坊?うそだうそ。
だってさっき目覚まし鳴ったばっかりだし。

「ボスに怒られても知ーらね」
「そ、それはダメです!今起きます!起きますのでそれだけは…!」
「しし、やーっとで起きたし、おせーよなまえ」

ため息をつくベルに謝りながら時計に目をやると、まだ5分は寝ていられたことに気付いた。

「ベル!まだ朝ごはんを作る時間じゃないじゃないですかー!」
「しょーがねーじゃん、ボスがお前起こして来いって言ってくんだもん」
「ボスが?」

ベルの隣を歩きながらゆっくりとした歩調でボスの部屋に向かう。
私は主に家事、救護が専門だからボスに呼び出しされるのは本当に久しぶりだった。

「私、ボスの気に障るようなことしましたっけ?」
「したんじゃね?」
「そ、そんな!昨日もちゃんと掃除も洗濯もご飯も買出しもマーモンのカエルも洗いましたし、ルッスーリアの恋の相談の受け持ちもしたんですよ!?」
「お前いつもそんなことしてんの?」

ウケんねと軽く笑いを浮かべるベルに全然笑えませんからと眉を潜める。
ベルとボスに呼び出しを食らった理由をあれやこれや考えていると、いつの間にか目の前にはすでにボスの部屋への扉があった。

「じゃ、開けっから」
「ま、待ってベル!」

時、すでに遅し。
ベルは私の声なんかお構いなしに扉を開いてしまった。

「ボス、なまえ連れてきたぜ」

ベルに腕を掴まれて引っ張られるようにボスの部屋の中に入る。
恐る恐るボスの方に視線を向けると、ボスは椅子に座りながら無表情で私を睨んでいた。絶対怒ってるよ。

「ボ、ボス!あの、」
「お前に任務を言い渡す」

私がすかさず謝ろうとすると、ボスは私の言葉を無視して声を発した。

「わ、私にですか?」
「ああ」
「うしし、なまえに任務なんてねえ」

ベルも興味津々にボスの言葉に耳を傾けていた。普段は絶対任務なんて言い渡されない、そんな私に任務。
緊張から額にうっすらと冷や汗が吹き出た。

「任務の内容はスパイだ」

スパイ?
ボスの言葉にベル同様私も唖然とする。

「あ、あの、スパイって」
「お前には並盛中に転校してボンゴレファミリーのスパイになってもらう」

淡々と物凄いことを言い続けるボスに私はただただ唖然とするしかなかった。
並盛中学ってどこだっけ、というかなんで私がスパイ?いやいや待って待って、私みたいな素人がスパイなんてことできるわけないじゃないですか、それなのになんで、酷いですよボス、睨みますよボス、うわ、ボスの顔恐すぎる、だめだ、睨みじゃボスに勝てるわけがない。

「うわ、すっげーじゃんなまえ」
「ちょ、ちょっと待って下さいよ!スパイだなんてそんな大掛かりなこと私に任せていいんですか!?」
「お前しか暇なやついねえんだよ」
「え、いや、でも」
「チッ、ごちゃごちゃとうるせえ、スパイの仕事やるってんなら遊園地連れてってやるよ」

そう言って面倒くさそうに遊園地のチラシを私にちらつかせるボス。心なしか笑みを浮かべているのは気のせいではないだろう、いや、絶対に。
それでも私はボスの言葉を聞いて思考が一気に切り替わってしまった。なんとも単純な自分の性格にほとほと呆れる。でも遊園地とか最近行ってないし行きたいんです、ほんとに私って単純だ。

「わかりました!やります!ぜひやらせて下さい!」
「この資料に目を通しておけ」
「はい!」

ちらりと横目でベルを盗み見ると、まさかこんな子供騙しに引っかかるわけがないだろうと思っていたであろうベルの表情は、王子らしからぬ顔になってしまっていた。
初任務、ちゃんとできたらボスに遊園地に連れてってもらえるんだ。スパイとかよくわからないけどとにかく頑張ろう。少しでもみんなの役に立てるといいな。
私は資料を抱きしめたまま、ベルと一緒にボスの部屋をあとにした。

その夜、私は明日からの任務決行に向けて準備をしていた。

「あ、マーモンに絵本読んであげないと」

マーモンは絵本を読んであげないとぐっすり眠ることができない、だから毎日私がマーモンに絵本を読んであげていた。
昨日、桃太郎が途中だったから早く続き読みたいだろうな。無意識に走る速度を速めた。
マーモンの部屋につき扉を開けると、マーモンの姿はどこにも見当たらなかった。

「どこ行ったんだろ」

廊下を見渡すと、スクアーロの姿を見つける。

「スクアーロ!」

私は咄嗟にスクアーロを呼んでしまい思わず口を押さえた。
もちろん聞こえたであろうスクアーロは、いつもの怒ってるような顔をしながらこっちに寄ってくる。
こっち来る。気がつくと私とスクアーロの距離は30センチあるかないかまでになっていた。見上げるとスクアーロは不機嫌そうな顔で見下ろしている。私の心臓はありえないぐらい早鐘をうっていた。

「何だあ!?」
「え、あ、あの」

普通より小さい身長の私は、長身のスクアーロに見下ろされかなりびびっていた。苦手意識の強い彼に対して、私はいつもなんて言っていいのかわからなかった。
何か言うと凄い怖い顔して睨んでくるからな。
私は再度、スクアーロを呼び止めてしまったことにため息を漏らした。

「う゛お゛ぉい!」
「は、はい!あの、マーモン知りませんか?」
「知らねえぞぉ」

し、しらないんだ。こんなことなら呼び止めなきゃよかった。

「そ、そうですか、それじゃ私あっちのほう探してきますね」

さっさとこの場を離れようとした瞬間、スクアーロに右腕を思いっきり掴まれた。

「な、なんですか?」

恐る恐るスクアーロを見上げると、スクアーロはじっと私のほうを見ている。

「お前、明日から並盛中にボンゴレのスパイとして転校すんだろぉ?」
「な、なんで知ってるんですか!?」
「昼間ベルのやつが言いふらしてたぜえ」

ベルのバカー!!
ひそかにベルに怒りを燃やしていると、スクアーロが視線を泳がせながらもごもごと何かを言い出してきた。

「ヤ、ヤベーことがあったらすぐオレに言うんだぞぉ」
「え、なんでですか?」
「お前はオレらん中で一番弱いだろーが」
「確かにそうですけど、」

少しだけ視線を下に向けると、私の腕を掴んでる手とは反対のスクアーロの手が、おずおずと何かしたそうな感じなのが見えた。

「なまえ」
「マーモン!」

いつの間にか、マーモンがちょこんと私の肩に乗っていた。

「どこ行ってたんですか?探したんですよ」
「なまえが遅いからなまえの部屋に行ってたんだよ、行き違いになったね、その前に」

そう言ってマーモンはスクアーロを軽く見上げる。

「なまえの手掴んで何してるんだい?スクアーロ」

マーモンの言葉を聞いてスクアーロは乱暴に私の腕から手を離すと、さっさと自室に戻って行ってしまった。

「さあ、昨日の続きの桃太郎読んでよ、なまえ」
「はい!」

私はマーモンの部屋の棚から桃太郎の絵本を取り出してベッドに向かった。

翌日、並盛中の制服とカバンを持ってアジトの玄関の前に立った。

「なまえ、ヘマすんなよ、うしし」
「し、しませんよ!」
「気をつけてね」
「はい!頑張ってきますね!マーモン!」
「いい男いたらちゃんと教えるのよ!」
「わかってますよ!ルッスーリア!」
「傘貸すか?」
「今日は天気がいいので大丈夫です!レヴィ!」

みんなに一言ずつ言葉を交わされ、最後にボスの方に体を向けた。

「最高な情報持ってきますね!」
「ぷはっ!お前に出来るかよ!」

大声で笑いだすボスにじゃあ私に頼むなよ!と心でツッコミを入れ、玄関の扉に手を掛けた。

「なまえ!」

スクアーロの声がして後ろを振り返ると、視線を泳がせながらスクアーロは珍しく小さな声で言った。

「が、頑張れよぉ」

私はくるりとみんなの方を振り返って満面の笑みを作る。

「いってきます!」

そう言って一気にアジトの扉を開けて外に出た。晴れ渡る青空はまるで私を応援しているようで、私は新たな環境に胸を躍らせていた。
ヴァリアーだってバレないように普通の自己紹介しなきゃ、ボスが私の名前はほとんど知られてないから実名名乗っていいって言ってたな。名前言ったら特技と趣味と、ん?私の特技って何だっけ?趣味は家事とかでいいかな。あれ、なんだろう。
やけに公園が騒がしいと思い、こっそりと公園内を覗いてみる。

「ぐはっ!」
「ひい!すっすみませっ」
「君達、群れすぎ」
「た、助けて下さ、」
「ワオ、命乞いかい?随分余裕だね」

なんですかこの状況は。明らかにあの黒髪の人が苛めてる?これってやっぱり苛め?苛めだよね?
苛めだと判断しても私なんかがどうすることもできるわけが無く、ただただその場に立ち尽くしていた。

「…さっきからこっち見てる君、何の用だい?」

そう言って私のほうに視線を向けるその人。
どうしよう、バレてる、これは絶対危ないよ。

「君も咬み殺されたいの?」

返り血だらけの彼はゆらりとこっちを振り向いて、ゆっくりと近づいてくる。殺される!

「す、すみませんでした!」

今まで生きた中で一番いい走りができたと自分で思うくらい、物凄い速さでその場を去った。
並盛中につき、後ろを振り返ると血だらけの彼の姿は無く、私は心底安心した。
なんだったんだろう、あの人は。ボスともスクアーロとも違う、あの人の恐怖は計り知れない。もう二度と彼に会わないことを祈りながら、並盛中の校門をくぐった。

「君は2年A組のクラスになったから」
「は、はい」
「じゃ、ついてきて」

担任の隣を歩きながらきょろきょろと辺りを見渡した。ここが今日から通う学校か。
悪くないなと一人で納得していると、担任が私を廊下に待たせて先に教室内に入っていく。

「今日は転入生を紹介するぞー」

入ってきてという担任の言葉を聞き、深呼吸をしてゆっくりと教室の中に入った。
やっとで担任の隣までくると、顔を上げてクラス全体を見渡す。みんな私を観察するように私のほうをじっと注目していた。
すっごい恥ずかしい。私は目を泳がせながら早く紹介が終わらないかと祈っていた。

「転入生の名字なまえだ、みんな仲良くするように。名字、自己紹介をしなさい」
「はい、その、よ、よろしくお願いします!」

担任の言葉が終わると同時に勢いよく頭を下げたもんだから、教卓に思いっきり額をぶつけてしまった。

「い、いた!」

ひとりで痛がってると一気に教室内が静まり返ってしまい、担任もかなり引いているみたいだった。どうしよう。

「あ、あの、すみません」

真っ赤な顔を必死に隠しながら謝罪すると、みんなは眉間にシワを寄せていた。
恥ずかしすぎる、どうしよう、あーもう、なんで転入早々こうなるのかな。

「えっと、特技は家事とかカエルを洗ったり、あ!あと赤ちゃんに絵本とかミルクとかも、」
「もういいぞ、後ろの席に着いてくれ名字」

担任の言葉にハッとすると担任だけでなく、クラスみんなが不思議そうな顔で私を見ていた。
しぶしぶ後ろの席に行こうと歩きだすと、周りからひそひそと話声が聞こえてくる。

「カエル洗ってるってなに?」
「きっと超熱狂的なハ虫類マニアなんだよ」
「赤ちゃんって、誰の?」
「あいつが産んだとか!?」
「マジ!?ありえねー!」

違います違います!断じて違いますよ!私はハ虫類マニアじゃないですし!赤ちゃんは赤ちゃんでもアルコバレーノのマーモンですよ!って言いたいけど、そしたら私がヴァリアーだってこと全部バレるからだめなんだよなあ。
周りから聞こえる声を聞き流しながら、ゆっくりと後ろの席に座った。
担任の長い話を聞きながら今日の時間割を見ようとカバンを開けたとき、誤ってキーホルダーが取れて落ちてしまった。

「あ!」

拾いあげようとした時、私とは違う手が先にそれを拾ってくれた。

「はい」
「あ、ありがとうございま、」

あれ?この顔どこかで。

「あー!!」
「な、なに!?」

驚きのあまり大声を出してしまった。

「名字、まだ話は終わってないのだが?」
「あっ!は、はいすみません!」

担任に急いで謝りまた担任が話を再開させたところで隣の彼に向き直った。

「沢田綱吉さんですか?」
「え!?なんで知ってんの!?」

やっぱり本人だ!カバンの中にある資料をこっそり覗くと顔と名前がきっちり合致していた。
いきなりボンゴレ10代目に会えるなんて、しかもクラスも同じだし席は隣だし!なんてラッキー、あとはボンゴレに入るのみ。
私はすかさず沢田綱吉の手を握りじっと彼を見つめた。

「お願いします、私をボンゴレファミリーに入れて下さい!」
「は!?」

思わずあとずさる沢田綱吉のあとに続いて私も顔を近づける。

「大丈夫です!心配はいりません!こう見えて結構私役に立ちますよ!」
「いや!役に立つとかそうじゃなくて!君何者!?」
「ボンゴレのファンなんです!」
「はあ!?」

じりじりと詰め寄っていると横から伸びてきた手が私と沢田綱吉の手を無理矢理離した。

「てめえ、10代目に何してやがる!!」
「ご、獄寺くん!」

ぎろりとした目で私を見下ろす彼。
これって、明らかに不良だよね。怖すぎる。

「ち、違うんです!私はただボンゴレに入りたくて、」
「なっ!?なんでてめえがそのこと知ってんだよ!?」

しまった!無関係な人にマフィアのこと喋っちゃったよ!ん?でもこの人も知ってそうだったな。

「まさか、あなたもボンゴレですか?」
「な、なんで知ってやがる!」

私はすかさずまた資料を覗き込むと「沢田綱吉の他、同中学にファミリーが居ることは間違いないが名前などは調査中」と書かれてあった。調査中って、ちゃんと調べて下さいよボス。
私はため息を吐いてすぐに資料をバッグにしまった。

「あ、あのですね」
「なんだよ」

やっぱり怖い。ただでさえヴァリアーにもボスとかスクアーロとか怖い人達がわんさかいるのに、ボンゴレにもこんな怖い人がいるなんて。ボス無理です、私にはこの任務遂行できそうにありません。

「あの、」
「そんな睨んだらかわいそうだよ、もう少し優しく聞いてあげたほうがいいんじゃないかな」
「そうですか?しかし、どーも怪しいですよ!こいつ!」

あ。
しめた、これだ!

「私、沢田さんに憧れてるんです!」
「は!?何言ってんの!?」
「…それ本当かよ?」

やっぱり食いついてきた!

「はい!沢田さんのすべてに憧れます!どうか私をボンゴレに入れてくれませんか!?」
「…まだ怪しいな、こりゃ審査してみねえと」
「し、審査ですか?」
「いい考えだな獄寺、オレもそれに賛成だぞ」

いきなり沢田綱吉のバッグから顔を出してきた赤ん坊は、不敵に笑いながら私をじっと見てきた。
この赤ん坊、マーモンと同じアルコバレーノのリボーンだ。リボーンだけは頭に入っていた私は心の中でガッツポーズをした。

「なんだよツナ、転入生と揉めてんのか?」
「山本!」

山本と呼ばれる彼がきて初めてホームルームが終わっていたことに気付いた。

「役者がそろったところでさっそく転入生を審査するぞ」

リボーンの声を聞き、私と沢田綱吉は無理矢理連行されて行った。
転入早々サボりなんて。私は小さくため息をついた。

「そんじゃ、審査始めっぞ」

そう言って、リボーンはナイフやらマシンガンやらボウガンやらをずらっと取り出した。

「あ、あの、一応聞きますが審査ってなんでしょう?」
「簡単だ、オレの攻撃をかわせ」
「は?」
「もたもたすんな」

リボーンは次々と攻撃を打ち込んでくる。私は必死に攻撃をかわして物陰に隠れた。

「リボーン!やり過ぎだって!あの人本当に死んじゃうよ!」
「大丈夫ですよ10代目!銃弾が飛んできたらオレが10代目をお守り致しますので!」
「オレじゃなくてあの子のこと言ってるんですけどー!?」
「あの転入生すげーな、間一髪で全部避けてるぜ」

屋上の隅でギャーギャーわめいている3人の話なんか耳に入るはずもなく、私は必死にリボーンの攻撃を避けている。しかし限界がきていた。もともと戦闘とは無縁の私。息が上がって銃弾のかすり傷が体のあちこちにはっきりと現れてきていた。
どうしよう、このままじゃほんとに殺される。
私が最後の力を振り絞って物陰に隠れた瞬間、男の人の声が聞こえてきた。その声を聞き、リボーンも攻撃を一旦止める。

「いって、」
「山本大丈夫!?」
「そんくらいよけろや」

どうやらコンクリートに跳ね返った跳弾が少しかすったらしく、黒髪の男の人が右足をおさえていた。

「大丈夫ですか!?」

すかさず彼の元へ駆け寄り、傷の具合を見る。

「少し強くかすっただけですから大丈夫ですよ」
「おう、サンキューな」
「いえいえ」

テキパキと手当てをした瞬間、いつの間にかリボーンが私の肩に乗っているのに気付いた。

「さっきの手当て完璧だったぞ、合格だ」
「え!?それは本当ですか!?」
「ああ、お前をボンゴレファミリーの一員として認めるぞ」
「や、やったー!」

私は嬉しさのあまりリボーンをぎゅっと抱きしめた。

「リボーンさんいいんですか!?こんなどこの馬の骨か分からないやつなんて!」
「ファミリーを大事に思うことは大切だぞ、こいつは迷わず山本の怪我を治療したからな」
「リ、リボーンさんがそう言うなら」

まだぶつぶつ喋っている不良から目線をそらし、リボーンは私に向き直る。

「お前、なんて名だ?」
「はい!私は名字なまえと申します!これからよろしくお願いします!」
「やったなツナ、これでまたファミリーゲットだぞ」
「お、お前なー!」

沢田綱吉はリボーンさんにぐちぐちと悪態をつきだし、さっき手当てをした黒髪の男の人は私によろしくなとあいさつをしてくれた。
とにかく、これで私は晴れてボンゴレファミリーになることができたワケで。
私は心の底から安心した。

帰宅後。

「ボスー!ボンゴレに入ることができましたよー!」
「うるせえよ」
「!?」

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