Merry Christmas


今日はクリスマス。
私はわくわくしていた。

「じゃ、私もう寝るね」
「は?まだ早くねえ?」

クロトの質問に私はにっこりと笑って答えた。

「バッカだねー、今日はクリスマスなんだからサンタさんが来るでしょ!だから早く寝ないと!」

私の言葉にクロトだけじゃなく、オルガとシャニも目を丸くした。

「おっまえ、だっさ!サンタなんて信じてんのかよ!?」
「なによクロト!サンタさんはほんとにいるんだからね!」
「かわいー…」
「どこがだよシャニ!」

私はシャニに微笑み返し、クロトに一発食らわせて廊下に踏み出す。

「とにかく、私はもう寝るから!おやすみー!」
「おやすみー」
「ブワァーカ!」

最後にクロトにべーっと舌をだし、私は自室へと向かった。
自室の枕元に欲しいプレゼントを紙に書いて、私はドキドキしながらベッドに入る。
来るかな、サンタさん来てくれるかな。
無駄にドキドキしているせいで、それから二時間くらい私は眠れなかった。


なんだろう、くすぐったい。
寝ていながらも薄い意識の中、私は優しい感触を感じていた。
ゆっくりと髪を撫でられて、それは頬へと進む。ごつごつとした、男の人のような手。なぜだか知っているような気がした。
その感触は消え、次はやわらかいなにかが瞼に当たる。
そして、首筋へとそれは移動した。

「……ん…っ」

少しだけ声をだすと一瞬動きは止まり、やわらかいものは私の鎖骨へキスを落とす。

「…メリークリスマス」

耳元へ呟かれたのは愛のささやき。
最後に、私の唇へキスを落としそれは消えた。

少しだけ目を開けると、枕元には小さなプレゼントが。
私は朝が来るのを待つため、またゆっくりと目を閉じた。

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