あんさつ。 | ナノ

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腰を抜かしている男の子に口止めし、見張りの人に気絶したイカツい人を任せ、裏口にいた男子たちを中に入れる。

殺「危険な場所へ侵入させてしまいましたね。危ない目に遭いませんでしたか?」
桃「んーん♪」
メ「ちっとも!!…結花の意外な特技も見られたしね!」
『あはは…(汗)』

矢田さんと息ぴったりの返事をした後、私にウィンクをしたメグちゃんに、苦笑いを返す。

業「…結花、何したの…?」
『え、と…背負い投げを、少々…』
業「…怪我は?」
『ないよ!全然大丈夫っ』
業「…良かった。心配だったんだから」

はー…とため息を吐いて、私を抱き締めるカルマくん。…もぅ、過保護なんだから。
でもさっきまでのイライラしてるような思いつめてるみたいな空気がほぐれ、いつもの調子で渚くんをからかっているカルマくんを見ると、何だか私も笑顔になる。
VIPフロアの入り口に立っている見張りを挑発する言葉も、カルマくんが木村くんに吹き込んでいた。…ノって来たね、カルマくん…。
怒って木村くんを追いかけてきた二人をスタンガンで無事に倒し、ついでに本物の銃を手に入れた。
…8階 コンサートホール。
そこまで進んで、誰かがこっちに来る気配を感じた私たちは、座席の陰に隠れた。
来たのはやっぱり敵で。
しかもかなりの銃の腕前。
銃の味がどーのこーのっていうのはよく分からないけれど、位置の把握も正確で。
殺せんせーはまだまだ動けないし。
烏間先生も本調子じゃないし。
…こんな相手に、私たちは勝てるのかな…。
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