あんさつ。 | ナノ

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業「結花、大丈夫?」
『けほっ……うん、大丈夫。カエデちゃんは…?』

身体が上に引っ張られ、カルマくんの声がした。ほっとすると同時に咳き込みながら、頭に浮かぶのは一緒に溺れた友達のこと。

業「ああ、大丈夫だよ」

ほら、とカルマくんが示す先を見れば、片岡さんに助けられたカエデちゃんがいた。

『よかった』
業「全然よくないよ!こっちは心臓止まるかと思ったじゃん!!」
『ご、ごめんなさい…』

泳げないなら先に言ってよ。と口を尖らせるカルマくんにもう一度謝り、岸まで連れて行ってもらった。…ほんと、すいませんでした。
新たに見つかった殺せんせーの弱点について、放課後に皆でこっそり作戦会議するんだって。
元水泳部の片岡さんが皆をまとめてやる気を引き出している。…うーん、流石だ…。
「イケメグ」なんてあだ名があるくらいだもの。E組に落ちたのが不思議なほどに、文武両道。とっても頼りになる人だと思う。

『かっこいいよねぇ、メグちゃん』
業「…へぇ…」
神「(ちょっと結花ちゃん!業くん拗ねちゃうよ(汗)」
『(Σ!!)…あっでも、私はカルマくんが一番好きだよー!(汗』
業「…そっか…♪」
神「『(あ、ちょっと嬉しそう)』」

カルマくんの顔色を見ながら、有希子ちゃんとハラハラした。
…帰りにヤンキー釣りなんてされたら大変ですから。
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