あんさつ。 | ナノ

44

『…酷い、こんなの…』
鷹「父ちゃんの言うことを聞かない奴におしおきして何が悪いんだ?当たり前のことだろ?」
『…違う。あなたは、ここにいるクラスメイトの、誰の父親でもない。あなたは、ただの強引な独裁者です。私はそんな人を先生だなんて認めない!』

…最初にこの人を見たときは、お姉さまが初めてE組に来た時のことを思い出して有希子ちゃんと苦笑した。また学級崩壊するのは嫌だな、って。
…なんて呑気だったんだろう。
私は今、思い切り手を握り勢いよく振りかぶる鷹岡先生を目の前にしていた。
   …ガッ

業「ちょっと、結花に何しようとしてるわけ?」

目を瞑り、来るであろう衝撃に備えていたが、何かを掴むような音がしてそっと目を開いた。

『…カルマくん!!』
業「間に合った。無事だよね、結花?」

…すっかり忘れていた。そういえばカルマくんは、見守ってくれるって言ってたっけ。
鷹岡先生の、私を殴る為に振りかぶった腕を掴むカルマくんを見て、ぼんやりと思いだす。

業「俺は元々あんたのこと先生だなんて思ってないけどさ。…でもこれは教師として許されないんじゃない?ねぇ、烏間先生?」
『!』

鷹岡先生とカルマくんで見えなかったけど…カルマくんの後ろには、烏間先生が立っていた。

烏「…あぁ。それ以上…生徒たちに手荒くするな」
prev|next

[ text toptop ]