あんさつ。 | ナノ

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…7月1日。今日から夏服です。
カルマくんは何故か朝から機嫌が悪いので、ちょっとハラハラしてます。
そしてハラハラしたまま学校に到着。教室に入ると………どーしたの、菅谷くん!?Σ

倉「へー。ペイントなんだ、これ!!」
管「メヘンディアートっつってな。色素が定着したら一週間ぐらい取れねーんだ」
業「あー、インドのやつっしょ」

すごい模様の腕をした菅谷くんにびっくりしたけど、カルマくんは知っていたらしい。…殺せんせーは菅谷くんが非行に走ったと思ったらしく、かなり焦っていたけど。
…カルマくん…機嫌悪いわけじゃないのかな。いやでも…朝から痛いほどピリピリしたオーラが伝わって来てたんだけど…。

『…うーん…』
神「どうしたの?」
『あ、有希子ちゃん、おはよう。…あのね…』

一人で考えても分から無さそうなので、有希子ちゃんに話してみた。

神「…あぁ、なるほどね。それは仕方ないと思うよ」
『え!有希子ちゃんは分かるの!?』

納得したように頷き苦笑する有希子ちゃん。
…私は全く分からないままなのに…。何でだろう。私はカルマくんへの理解が足りてないのかな。有希子ちゃんの方がカルマくんのことよく分かってるの…?
…何かショックだよぅ。

『うぅぅ…』
業「結花?なんか涙目だよ?どうかしたの?」

気付けばカルマくんが隣に。私の顔を覗きこんで心配そうな顔をした。

『カルマくん…』

素直に訊くのも何だか嫌で、かと言って上手く誤魔化せる気もしなくて、とりあえず私はカルマくんに抱き付いてみた。

業「結花?………えーと…神崎さん、ちょっとこの状況を説明してくれる?」

カルマくんはお腹にくっついたままの私を引き離すこともせず、近くにいた有希子ちゃんに説明を求めた。

神「多分ね…結花ちゃんは私に少しだけ嫉妬したんだと思うよ」
業「嫉妬?結花が??よりによって一番仲の良いあんたに???」
『?』

私が有希子ちゃんに嫉妬…?そんな筈はないと思うんだけど…。
でも有希子ちゃんと一言二言、言葉を交わしたカルマくんは納得したらしい。

業「結花、顔を上げて?」
『…うん』
業「まず、神崎さんが俺の考えていることを分かったのは、神崎さんが俺と同じことを考えていたから」
『?う、うん』
業「そして、今朝俺の機嫌が悪かったのは、その辺の野郎共が結花の足をちらちら見てたから」
『…うん//』
業「…つまり、俺も神崎さんも結花のことが好きってこと。…まぁ俺の方が好きだけど。だから、そんな泣きそうな顔しないで?」
『うん…!』

よく分かんないけど、カルマくんの機嫌が直ったからもういいや。

『菅谷くん!私にも描いてー』
管「どんなのがいい?」
『お姉…イリーナ先生の腕に最初に描いてたやつ!!』

業(…ライバルはビッチ先生か…)
神(業くんも大変だなぁ…)
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