あんさつ。 | ナノ

38

女子のバスケは結局負けてしまった。みんなで喋りながら男子の野球の応援に向かう。

神「惜しかったね、何回か勝てそうだったのに」
『うーん…勝負にはあんまり興味ないけどね。全校生徒の盛り下がりが面白かったから頑張ったけど…。とりあえず疲れたー』
神「結花ちゃん、意外とスポーツできるんだもん。びっくりしちゃった」
『そんな大げさな。有希子ちゃんだって3ポイントのシュート決めてたじゃない』
神「あれは偶然だよ〜。…あ、見て!野球部に勝ってるよ!」
『本当だ!すごいねー!!』

…でもまだ一回の表だったらしく、見かねた理事長が乱入してきて空気が変わった。

『あ、カルマくんだ』

二回の表。バットを持って入ってきたカルマくん。
いつも悪戯するときの顔で守備に文句を言ったけど、ブーイングやらゴミ投げられるやらで改善される様子はない。
…っていうか、カルマくん絶対に何か企んでる…。いや、この場合は殺せんせーが企んでるのかな。
結局三回表も一点も取れず、しかも野球部にバントでナメられる地獄の三回裏。…指示を出したのは理事長先生かな。うーん…性格悪い…。
そして化け物並みに迫力がある進藤君がバッターボックスに。なんか…いつもより気合いが入っている気がするんだけど…。

『…有希子ちゃん、』
神「うん。分かる。多分…理事長が教育したんだろうね…」

やっぱりそう思うよね…。
もはや呼びかけるだけで伝わるという…(笑)
…あ、野球ボール(殺せんせー)がカルマくんの足元に…。
どうするのかな、殺せんせー…。
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