あんさつ。 | ナノ

16

授業終了後、ぜーぜーと息を切らしながらぐったりとしている殺せんせー。
…何でか知らないけど、前回より分身の数多かったもんね。いくら殺せんせーでも疲れる。

業「結花、殺せんせーにどこまで教えてもらった?」
『え…っと、テスト範囲の2つ先の単元まで』
業「じゃあ、このあと俺の家で続きやろっか」
『え?』

…聞けば、かなり先の方まで殺せんせーに無理矢理教えられたと言うカルマくん。自分だけじゃ納得がいかないので、私も同じところまで教えると言う。…そんな無茶苦茶な。

『えー…無理だよ…私そんなに覚えられない…。
……あれ?殺せんせーがいない…?』

さっきまでぐったりしてたのに、回復するの速いな…。

業「誰かに聞いてみよ。あ、渚君〜…」


―――――
―――



どういう流れでそうなったのか、校庭に集められた私達。…お姉さまと烏間先生も。
殺せんせーはというと、サッカーのゴールを退けた後、先生二人に暗殺についての質問をしてくるくる回り始めた。
…くる…くる…くるくる…くるくるくるくるくるくる…
…あんなに回ったら、気持ち悪くならないのかな…。
“第二の刃を持たざる者は…暗殺者を名乗る資格なし!!”
先生…わざわざそれを言うために、校庭に竜巻を起こしたの…?
…私は風に負けて後ろに倒れそうになったところを、カルマくんに抱き止められました。

『あ、ありがと…//』

お礼を言って離れようとしたんだけど…カルマくんは逆に腕の力を強めた。

業「だめ。離さない」
『…//』

殺せんせーがくるくるし終えた後も、カルマくんは私を離してくれなかった。
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