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…次の英語の時間…
カツカツとヒールを鳴らしながら堂々と教室に入って来たお姉さま。
…何か…吹っ切れた…?
チャッとチョークをとって何かを書いた後、
ビ「ユア・インクレディブル・イン・ベッド!リピート!!」
…どうやら、真面目に授業をする気になったみたいです。
でも、みんなの呼び方はビッチから離れず、結局お姉さまは怒ってたけど。
とりあえず、みんなと馴染めてよかったね。
―――――
―――
―
『ねえ、カルマくん』
業「ん?」
『あのね、聞きたいことがあるんだけど…』
業「いいよ?じゃあ、あっちでゆっくり話そ?」
カルマくんが指した「あっち」とは校舎から少し離れた草原。
今日は天気もいいし、日向ぼっこしたら気持ちよさそう…。
…じゃなくて。
『え…でも、全校集会行かないと…』
月に一度の全校集会。
本校舎の体育館で行われるから、移動の間に話そうと思ってたんだけど…。
業「あんなの行ったって良い事ないよ。結花ちゃんに嫌な思いして欲しくないし」
行こ。と、カルマくんに引っ張られ、みんなとは反対方向に歩き出す。
業「それで?俺に聞きたいことって?」
『あ…うん。…あのね、その……カルマくんは…ビッチ先生のこと…その…どう思ってるのかな…って…』
…言いにくい。聞きにくい。
「気になるの?」とか「好きなの?」なんてストレートに聞けない自分が情けない。
業「……………は?」
『え…?』
…やけに沈黙が長いと思ってカルマくんの顔を見上げれば、目を点にしていた。
業「…結花ちゃん、ちょっとごめんね」
そう一言、私に断わったカルマくん。何をするのかと思ったら…
ピタッ
業「うーん…熱は無さそう。…最近、頭をどこかに打ったりした?転んだりとか…」
額と額をくっつけられ、熱が無いことを確かめられる。私の顔を覗きこむカルマくんの顔は真剣そのもので…。
『あの…だって、カルマくんが…』
業「え、俺?」
…ここ数日考えていたことを話すと、カルマくんは笑いだした。
業「もー、結花ちゃん面白すぎ!俺が興味あんのはビッチ先生じゃなくてキスの方ね」
『わ、笑わないでよ…。私、真剣に悩んでたんだよ!』
業「じゃあ、嫉妬してくれたんだ?」
『う…//』
図星です。言い返せないです。今絶対に私、顔赤いよ…。
だってさ、ビッチ先生美人だし、スタイル良いし…。私、勝てるとこ無いよ!?
…自棄になってそう言ったら、ますます笑われた。
業「結花ちゃんはそのままでいいんだよ。大丈夫、俺は結花ちゃんが好きだから」
…チュ
業「不安にさせてごめんね?」
軽いフレンチキスをして、そう謝ってくれたカルマくん。
『え…え!?//』
業「俺は、こうしたいなって思ってただけだから」
くしゃり。と頭を撫でられたあと、みんなが帰って来るまで二人でお昼寝してた。