あんさつ。 | ナノ

11

烏「…今日から来た外国語の臨時講師を紹介する」

今朝、殺せんせーと一緒に学校に来た女の人…。

ビ「イリーナ・イェラビッチと申します。皆さんよろしく!!」

殺せんせーにベッタリとくっついて離れようとしないお姉さん。…絶対、ただの先生じゃないよね。当の本人の殺せんせーは、お姉さんの胸の谷間を見てデレデレしてるけど、この綺麗なお姉さん、きっと殺し屋だ。

ビ「ああ…見れば見るほど素敵ですわぁ。その正露丸みたいなつぶらな瞳、曖昧な関節…私とりこになってしまいそう

うっとりとした目で殺せんせーを見上げるお姉さん。…正露丸…好きなのかな。私、あの臭い嫌い…。


―――――
―――



体育の授業の終わりに、お姉さんがハートを飛ばしながら殺せんせーの方に向かってきた。…ベトナムのコーヒーが飲みたいんだって。美味しいのかな…?
上目遣いのお姉さんに、殺せんせーはデレデレ顔で飛んで行った。

磯「…で、えーと、イリーナ…先生?授業始まるし、教室戻ります?」

チャイムが鳴って、お姉さんに声をかけた男の子…えーと…磯貝くん…であってるかな…。

ビ「授業?…ああ。各自適当に自習でもしてなさい」

タバコに火をつけるお姉さん。…顔が面白いくらいに変わりました。それはもう、コロッと。

ビ「それと、ファーストネームで気安く呼ぶのやめてくれる?」

フウッと煙を吐き出しながらそう言ったお姉さんは、殺せんせーに向かって喋る時とはまるで別人。…こっちが本当の顔だよね、多分。

ビ「“イェラビッチお姉さま”と呼びなさい」

あまりの別人ぶりに、皆がドン引き。そんな中で…

業「…で。どーすんの?ビッチねえさん」
ビ「略すな!!」

早速あだ名をつけたカルマくん。
お姉さまのツッコミも無視して、本当に一人で殺せるのかを聞いた。

ビ「ガキが。大人にはね、大人の殺り方があるのよ」

得意げにそう言い、いきなり渚くんにキスをしたお姉さま。
皆が突然の行動にびっくり…でもないね。カルマくんは興味津々だ。

ビ「その他も!!有力な情報持ってる子は話しに来なさい!良い事してあげるわよ。女子にはオトコだって貸してあげるし」

そう言うお姉さまに歩み寄ってくる3人の男の人。…なんだ、ブサイクじゃん。カルマくんの方がずっとずっとかっこいい。…あんなの貸されてもどうしようもないよ。
…カルマくんは、どうなんだろう…。やっぱり、キス、したいのかな…。渚くんがキスされるの、面白そうに見てたし…。
…あ、そう言えば渚くん大丈夫かな?
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