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翌日、奥田さんは嬉しそうに毒薬の入ったフラスコを抱えていた。
渚「あ。来たよ、渡してくれば?」
奥「はい!!」
教室に入って来た先生に、早速フラスコを渡す。
…先生の目がキラリと光った気がした。
先「……ヌルフフフフフ。ありがとう、奥田さん」
あ、やっぱり。
先「君の薬のおかげで…先生は新たなステージへ進めそうです」
奥「…えっ、それってどういう…」
…奥田さんが聞き終える前に、変な声を出しながら発光した先生。
…まぶしい…。
業「…結花ちゃん」
『カルマくんだ』
業「あのタコが何か危害を加えるとは思えないけど、一応俺の傍から離れないで」
『うん』
背中に庇うように私の前に立ったカルマくん。…ちゃっかり手まで繋いでる//
…変身し終えた先生。教卓の上にスライム乗せたみたいになってる。
液状になった殺せんせーは、余計に捕まえにくくなった。
奥「だっ…だましたんですか、殺せんせー!?」
…奥田さん…素直に信じすぎです。
先「奥田さん、暗殺には人を騙す国語力も必要ですよ」
…結局、奥田さんに国語力を鍛えるように言ったところで、殺せんせーの薬の効果が切れた。
業「あっはは。やっぱり暗殺以前の問題だね〜」
…カルマくんの言葉に、皆が苦笑した。
『…カルマくん、手…』
業「ん?やだ」
『…///』