128
演劇発表会。
E組はいつも通りおまけ扱い。
殺「先生…主役やりたい」
…でたよ、殺せんせーの無茶な願望。
綺「いーわよ。書いたげる。殺せんせー主役にした脚本」
有希子ちゃんと組めと言われた杉野くんがすごく嬉しそうにしている。
…いやでも狭間さんが書く脚本って………内容、大丈夫かな?
―――――
―――
―
発表会当日…劇は大…成功…?
本校舎の皆さんからは大ブーイングを受けましたが、狭間さんは満足そう。台詞一つない主役(?)だった殺せんせーも満足そう。
ヨカッタネ。
『…うん』
業「結花?何頷いてんの?」
『なんでもないです…』
よかった、んだよね…?
―――――
―――
―
『あれ?カエデちゃんは?』
業「渚君もいない。二人でどっかに…」
ドォォン
「「「!?」」」
急に響いた轟音と共に揺れた地面。
ただ事じゃない、何かが起きた。クラス全体に緊張が走る中、外に出た私たちの前には…土に汚れた殺せんせーと、二本の触手を、首から生やした…
『カエデ、ちゃん…?』
カ「ごめんね、茅野カエデは本名じゃないの。…雪村あぐりの妹。そう言ったらわかるでしょ?人殺し」
…冷たい目で殺せんせーを見下ろして、去ってしまったカエデちゃん。
…雪村、あぐり…?…雪村先生…?
人殺しって…どういう事なの…?