あんさつ。 | ナノ

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在庫が無くなったということと、生態系に影響を及ぼす可能性があるということで、私たちは二日目の途中でお店を閉めた。
トップにはなれなかったけど、中学・高校のA組に続いて三位だったし、何よりも楽しかったからそれでいいと思う。
…そして…一難去ってまた一難。
“難”というほどでもない人もいるかもしれないけれど…テストが嫌いな私にとっては大きすぎるほどの“難”だ。
期末テスト。
今回も殺せんせーが出した目標は「クラス全員50位以内」。でも私には、それとは別にもっと大きな課題があった。
――次の期末テスト、トップを取った方が相手に一つ命令できる。――
そう。
言い出したのは私の方だ。
負けるわけにはいかない。
しかも…。
本校舎の方では、理事長が本気になったとかで、A組の担任&A組の全ての授業を理事長が受け持つことになったらしい。
…ラスボス、降臨。この言葉が、とてもよく合う。
理事長の授業…洗脳されそうで怖い。
私だったら登校拒否しそう。

『…想像するだに恐ろしい…』
業「結花?顔色悪いけど大丈夫?」

最後の勝負、ということでお互いに今までで一番力が入っている。
生徒にも、先生にも。
…そんなある日。

カ「…あれ?浅野君だ」

…旧校舎からの帰り道。
待ち伏せをするかのように、浅野くんは一人静かに佇んでいた。
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