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一件落着…と思ったけれど、まだだった。
まだ、イリーナ先生と仲直りしてない。
…こつんとイリーナ先生が蹴ってしまった小石の音に反応して振り向いた皆は、逃げるイリーナ先生をすぐに捕まえてしまった。
寺「…で、どーすんだよ時雨?」
『…へ?』
ギャーギャーと一頻り騒ぎ、シリアスな空気に戻ると寺坂くんが私を振り返った。
…え、私?
メ「一番ビッチ先生を気にかけてたのも、ビッチ先生に傷つけられたのも結花だと思うよ」
桃「だから、ビッチ先生へのお仕置きは結花ちゃんが決めて?」
『!』
イリーナ先生に、お仕置き?私が…?
『………じゃあ、一つだけ…』
ビ「!」
『…イリーナ先生……私は、先生の本当の妹じゃないけど…また、お姉さまって呼んでもいいですか…?』
ビ「…!!…そんなの…当たり前じゃないっ…」
…やっとこれで一件落着。
烏間先生も少しは考えを改めたらしく、死神が持っていたバラの花を自分の意思だと言いながらお姉さまに渡していた。
業「…結花、本当にあんな事で良かったの?あれは罰っていうよりむしろご褒美な気がするんだけど」
ムスッとしているカルマくんは、納得がいかないのが顔に出ている。
『私が嬉しいから、いいの。…カルマくんは、それじゃダメ?』
業「ダメじゃないけど…」
やっぱりまだ不服そうなカルマくん。
私は背伸びをして自分からカルマくんにキスをしてみた。
業「!!」
カルマ君はびっくりして動きを止める。…けどそれもつかの間。すぐに私の頭を抑え込んで舌を入れてきた。
『っ〜〜!!』
…暫くするとカルマくんは満足したらしく離してくれたけど、すっかり腰が抜けてしまった私は結局カルマくんから離れられなかった。