あんさつ。 | ナノ

98

磯貝くんのバイトがバレて、浅野くんに体育祭で勝負しろと言われたらしい。しかも、E組が負けたら私を強制的に本校舎に戻すという要求までしてきたとか。

業「何で結花まで巻き込まれなきゃならないわけ?」

…相当ご立腹のカルマくん。
磯貝くんは申し訳なさそうに謝って、勝負は受けないと言いだした。
けど、クラスの皆がブーイング。
「勝てばいいだけ」という前原くんの励ましもあって、ちゃんとやる気になりました。

業「安心してね。結花を浅野なんかに渡さないから」
『うん、頑張って!でも怪我しないでね?』

…怖くは、ない。カルマくんや皆のこと、信じてるから。
頭を撫でてくれたカルマくんに、笑って返した。


―――――
―――



体育祭当日。
A組には…巨大な壁(外国人)が四枚(4人)も準備されていた。
…浅野くん、本気だ。

『…カルマくん…』
神「…結花ちゃん、業くん手振ってるよ(汗」
『あ、ほんとだー!』←振り返す。
神(結花ちゃん元気になった!…業くんってすごいなー…)

…そうして試合は始まり…。
少人数で圧倒的に不利な状況の中、磯貝くんの巧みな作戦と指示で、カルマくん達はA組の懐に入った。
…でも。
棒を支えにして、浅野くんが一人ずつ蹴り落としていく。
何か…磯貝くん達を見下ろす浅野くんの背中に、真っ黒な羽が見えた気がする…。
E組が詰みかけていたその時、更に浅野くんに群がって邪魔をする増援が来た。
司令塔が多忙で指示を出せないまま、A組の棒は傾き始め…。

磯「来いイトナ!!」

…磯貝くんの合図で、イトナ君は助走を始める。そのまま踏み込み、磯貝くんの手をバネにして…頂点にイトナ君が乗ったことで、A組の棒は完全に倒れた。
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