(現パロ)

「ぐずっ、はぁ…うぅっ」
「ほらこっち向け、チーンしような」
「ん。ちーんっ、ありあと、ハチ…」

机の上に顔を突っ伏し、ぐずぐずと涙を流していた○○をハチはティッシュで鼻をかませてやる。
それに甘んじて受け取っている様子を見ると結構な付き合いだと言う事が分かる。
傍から見たら小さな子供とお父さんみたいだ。

「にしても…お前が振られるとはなぁ」
「……俺、がんばって勇気振り絞ったのに…あ、また泣けてきた」
「よしよし、その振った相手はなんと?」
「『私より可愛い人とは付き合えない』…好きな人から言われたくなかったよっ!」
「あ〜、まぁしょうがないよ、うんそれは…」

そう言ってハチは苦笑。
なぜなら目の前に居る○○はそこらの女の子より可愛くて有名なのだ。
その事はこの学校では知らぬ者がいないほど。そのおかげで女子からはある意味の嫉妬の対象。
そのせいなのかは分からないが、先程前から好きだった人に告白したが、あのセリフとともに撃沈。
泣く泣くハチの元へ帰ってきたのであった。

「うわーん!もう俺絶対恋しねぇええ!!」
「あー、大丈夫だって、その内もっと良い人見つかるさ!!」
「そんな無責任なっ!…じゃあハチ俺の事もらってくれるの?」

そう言って○○はジト目でハチを見た。
ハチはその視線に困ったように頭をポリポリかいた後、ニカッと笑って○○に告げた。

「○○が良いなら俺はずっとお前を大切にする、最後まで責任をとるのが男ってもんだろ?」
「……ハチ、冗談だからね」
「ん?そうか?」

そう言ってハチは笑った。恥ずかしがりもせずにするりと発言した先程の言葉から、ハチの言葉も冗談だということが分かる。

でも、


危うく恋をするところでした




企画・疵痕様提出