9日目の朝、一日中寝てたお陰か喉も頭も痛くねぇ。
すっかり全快、調子はいい。
意気揚々と準備を済ませて寮を出ると、目の前を大きな三毛猫が横切った。
不吉の前触れ?黒猫じゃねェしセーフだろ。

「元気になったヨ千歳チャン!」

学校に着いて上履きに履き替えて、階段を半分登って折り返したところで2階に千歳がいるのを見つけた。

「あ、ほんとだ声治ったね〜」

振り向きざまに笑う千歳、急いで残り半分を駆け上がる。オレを見て待っててくれるってことは、ちょっとは期待してもいんだろか。

「付き合ってくれる気になったァ?」
「あはは」

千歳チャァン、笑ってないでさァ!
元気になったら聞いてくれるっつっただろ。
ずりぃな千歳、
ンな顔されたらオレァなんも言えねーよ。



一日一荒北 9
day.9 / 2017.06.19

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