オレは千歳のクラスまで行って、呼び出した戸口でまた言った。
「ねェ付き合ってって言ってんだけどォ」
「どこに?」
キョトンとした顔で見上げる千歳。
そゆんじゃなくてェ...
定番の解釈間違い、本気なんだかわざとなんだか。
どっちにしても、一緒に歩けんならまぁ、いいか。
「...おー、部室まで頼むわ」
ってよくねぇよバカかオレはァ!
並んで歩くと小柄な千歳のつむじが見えて、つい人差し指でつっつくと、振り向く千歳は頭を押さえてふくれてみせる。
ーーっっあー!クソッ、もー!
これから向かうはまだ人気のないチャリ部室、送り狼になる男の気持ちが、わかった気がした。
一日一荒北 3
day.3 / 2017.06.13
day.3 / 2017.06.13