それから電車に乗るたび、彼の姿を探してた。

あの日駅員さんに聞き出した情報によれば、彼は私の通う高校の近くにある洋南大学の生徒らしい。
ということは少なくとも降りる駅は同じはず、乗る駅まで一緒かどうかはわからないけど。
彼に言われた通り、自衛の為に乗る車両は出来る限り女性専用車両、それがないときは一本電車を遅らせてでも席に座るようにした。
長くホームに居れば、またあの人に会えるかも...
という思いも多少あったりもする。
あのときのいちごキャンディを売っているコンビニを見つけて以来、私は鞄の中に常に入れて持ち歩いている。
もし出会えたら、このキャンディを彼に渡そう。

お礼にしては随分安っちいけれどーーー



AとJK 2-1
プロローグ2 / 2017.06.15

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