高校最期の夏、私は彼を見送った。

1年生のときから気になっていた彼に
やっと告白できたのは3年生の初夏だった。
そこで彼から告げられたのは、
3ヶ月後、彼は居なくなるということ。
残された時間はたったの3ヶ月、
その間だけでも側に居られるなら...
こうして始まった3ヶ月限定のお付き合いは
暑い夏が終わりを告げる前に
最愛の彼が遥か遠くへ飛んでって
私の恋はそれで終わった。
永い人生のうちのたった3ヶ月なんて
とるにたらないようなものなのに、
今もなお色鮮やかなあの夏が頭から離れない。

私の、宝物のような、3ヶ月間の記憶。

鮮明に、鮮烈に、10年経った今も
この胸の中から消えないんだーーー



サイハテ 01
プロローグ / 2017.09.09

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