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やっと着いたと思った。疑問点の多い女の子を少々不気味に思っていたから。それはK子も同じようだった。
しかし、安堵はつかの間にして消えた。女の子もエレベーターから降りたのだ。
その女の子に関わると後々親が出てきたら面倒だと思った。それに何よりこの女の子は何かが違う。このくらいの小さい子が1人でいるのだ。オロオロしたりキョロキョロしたり、そういうのが全くない。
女の子はもともとこの階で降りるつもりだったのか、それとも私たちに着いてきてるのか…?私には後者にしか思えなかった。
エレベーターの突き当たりを部屋がある右側の通路へ曲がろうとしたとき、何かすごいものを感じて後ろを見た。すると、死体が白骨化したような顔と幽霊でお馴染みのダラリとした手がこちらを見ていた。顔と手以外は黒い靄で覆われていて見えない。いや、黒い靄は少し透けていたから顔と手しかないのかもしれない。
突然その化け物はこちらに向かってきた。私たちは驚いて逃げ出した。化け物は私たちを追いかけ続ける。

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