- 2 -

私は友達K子と泊まりがけで遊びに行った。
深夜、ホテルへ入った。昼間のうちにチェックインは済ませてあったので、荷物はバック一つのみ。
深夜のホテルのフロントとあってかなり静か。宿泊客は私たち2人以外には見当たらない。
私たちは部屋へ向かうためエレベーターに乗り込んだ。私たちは終始無言だった。気まずいとか、そういうのではなく、ふとした沈黙。
私たちはエレベーターの扉に向かい並んで立っていた。ふと私は気づいた。私とK子の間に小さい女の子がいる。小学校低学年程だろうか。肩くらいまでの髪に前髪はぱっつんまでとはいかないが、長さが揃っている。当然、私は身長の高さ的に女の子を見下ろす状態なので髪に隠れて顔は見えない。
(何故こんな深夜に小さい女の子が1人で…)
と思い、K子を見た。K子も女の子を見ていた。そして私の視線に気づき、やはり女の子が深夜に1人でエレベーターに乗っていることに疑問を持っているようだった。苦笑いで応えていると、私たちの部屋のあるフロアに着いた。

- 2 -


[*前] | [次#]
ページ: