毎日毎日死にたかった
毎日毎日とにかくどうにかなりたかった
日々人間の見世物として、 飼い主の収入源として、 とにかく働いた
笛がなる 客にわからないように壺を叩く 2秒後には出て行く
じゃなきゃ投げられる
だって私は収入源
寝てるとか関係ない
どんなに疲れてもゆっくり寝れない 寝ながらも常に耳を澄ませて 身体の神経を尖らせて
じゃなきゃ投げられるから
いっその事、狂いたかった そうすれば辛さも感じなくなるんだろうか
それは幸せだ
でも、狂わなかったから、今ここにいる
今は幸せだ
凄く、凄く感謝してるし、これからどんなに一緒にいても恩返しなんてしきれないだろう
「サヴィ、次の公演の内容なんだけどさー」
「団長にまかせるよ」
「えーいつもそうじゃんーなんかないのー」
「私が目立つこと!」
「それもいつも聞いてるよー他だよー」
「ない!」
「もー、じゃあシオンとなんかやる?」
「団長男でね!私の美しさが引き立つように!」
「はいはい。じゃあそれで…」
「団長。」
「ん?」
「団長が望むなら笛も、命がけの演目もやるから」
「…だめ。それだけはやらせない」
「どんなことでもやるから必要になったら言ってね。あ、私、死ぬ時は美しく死にたいからよろしくね」
「だからやらせないって!」
恩人のためなら命なんて惜しくないの
ただ、美しく、が条件だけど。
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