ピエロの成り方
家政婦
そうして、そのあとはこのバルトロという男に話を合わせた。自分は身内を流行り病で亡くし、身内がいないこと、家は家主に返さざるを得なくなり、親が遺してくれたお金で今まで宿に泊まり、生活してきたがもう底を尽きたことを説明した。もちろん、全てでまかせだが、そこは涙ぐませながら同情を誘っておいた。その結果、居候することになった。
タダで居候するのは弱みを握られるようで嫌だったから家政婦として。
家政婦として家事をすることで、人間の生活を学んだ。これで、人として生きていける。
料理もそこそこ出来るようになった。ただ、チキンは幼い頃にインコを飼っていて食べれないということにして、チキンはこの家では食されることはなくなった。
この男がどんなことをして金を稼いでいるのか、知るために、仕事の話を聞き、愚痴を聞き、仕事面でも何か役に立ちたい、と言い男の秘書になった。
この間全て順調にいく訳もなかった。
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