言えない、言葉。

「よっしゃー!今日も無事終了だー!」
「あーい!」

討伐依頼を終えてやっと妖精の尻尾まで帰宅した。
街は日没を迎える手前だ。早く帰ってこれた方で、たんまりと報酬も貰ったのだが、こないだルーシィとクエストに行ったときに迷惑を掛けた(報酬がもらえないくらい)のでと思い、この報酬は半分ルーシィに渡すつもりだ。ルーシィの住むところ無くなっちまっても大変だしな。悪戯にも行けなくなるのはオレにとっても退屈なものである。
ルーシィの家の前のベンチに人影を見つけた。見覚えのあるシルエットと匂いでわかったので、オレは駆け寄って相手の名前を呼んだ。

「グレイー!帰ってきたのかー!」
「うお、うるせーのが帰ってきた・・・。」
「うるせーってなんだよ!ほら土産やんよ。」

オレもベンチに腰をかければ、報酬とは別に貰った、果物をグレイへとオレは差し出した。それを相手はサンキュと言えば受け取り、笑った。
街は夕焼け色に染まり始めて、グレイの顔が照らされて、なんだかいつもと違う雰囲気にドキッとする。笑顔はずるい…。そういえばコイツ最近ジュビアとクエスト行ったり、一人で行ったり。いや、別にオレと一緒に行ってほしいわけじゃねぇけど・・・昨日は遠征してギルドには居なかったが、クエストを終えて帰ってきたのだろう。時折無理をするので、無事で帰ってきたならよかったと、安堵すれば、隣に座る。横の相手を見れば目は今にも閉じてしまいそうで、いつもより発言はせず、そんな表情でわかったのでオレは口を開き訪ねた。

「...お前すっげー眠そうだな?寝てねぇのか??」
「うるせーよ。・・・ココに来るだろうなって思ったから、お前のこと待ってたんd・・・」
「?なんだ?っておい!ちょっ!!寝るなごらあああ!」
「・・・・・・」
「ね、寝た?」

グレイは途中で言葉が途切れると、そのままオレの肩で寝てしまった。相当寝てなくて疲れてたのか?気持ちよく寝ている顔を見るとこれはまた動けなくなる。遠慮しないで動いてしまえばいいのだが、今は仕方ないからこのままで居てやることにした。オレもよく疲れてたらすぐ寝ちまうけど、コイツは起こしたりしないし。どんなクエストに行ってたんだよ、大変だったのだろうか?などなど色々聞きたいが、それはまた起きてからでも聞ける話だ。

「たくっ、幸せそうに寝やがって。」

安心したような、そんな顔を見てしまったら、なんだか目を奪われてしまって。思わず、頬に手が伸びそうになった。触れたくなるのをグッと堪え、オレは心でこのまま時間、止まっちまえばいいのにななんて、らしくもなく思う。
お前が起きてたら、多分言えねーし、殴ってるかもしれねぇけど、今は・・・素直に言葉にしても。
寝息を立てて寝る相手を見れば、起きてないことを確認し、少し照れたが、言葉を紡ぐ。



「・・・ずっと前から愛してんよ。ばーか。」



ドキドキと鼓動が早くなっていく。オレとお前は友達だし。でも、この感情を持ってしまったことに嘘はない。だけど本人を目の前に言えるはずがない。・・・自分だってよくわかってるつもりだけど、コイツの匂い、コイツの存在、全てが、オレを安定させてくれているようで。
言葉以上のこの思い。こんな時しか素直になれなくて。いつか言えた時は、コイツもオレと一緒の気持ちなら良いなって。


------------今ぐらい、気持ち伝えたって良いだろ。バカグレイ。









*      *       *

でぇきてるぅ。
すみません、書こう書こうで一日遅れましった。
ほんと私の書く、グレナツ進歩しない。てかこれナツ→グレイじゃね???
あれ?サイトの意思に反してない???大丈夫???いやこれカッキーの私が一番好きなNumberOneって曲が元ネタなんです。
もうカッキーの声好き。いや、二番をグレイ視点で書けば萌えるんじゃね?こいつら付き合うんじゃね?早く付き合いなさいの合図と言うか。でも、今日はナツさん視点でしか書けなかったのよ。許してください。書きますから。多分。
あくまでも、グレ←ナツで書いてるから。ほんっとに(どっちでもいい)


追記…ハッピーが消えたとか言わないで。空気呼んだの。←


27.4.27

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