「はい、そんなワケでアニメ『おそ松さん』が一周年を迎えました〜。おめっとさんでぇ〜す。みんなどうもありがとなー。いやぁ一年間色々あったよねぇ〜! 今どんな心境? カラ松」
「フッ、コングラッチュレーションズ! それもこれも今日までオレ達を支えてくれた、カラ松ガールズ&ボーイズの惜しみないエールの賜物だぜ。ベリーサンクスだ!」
「そうだねぇ〜。全国の金ヅルボーイズ&ガールズのお陰で円盤もグッズもバカ売れだもんねー。松付けて出しときゃとりあえず売れるからね。なぁチョロ松?」
「いやらしい流れで僕に振るなよ……。まぁ、買ってくれてる人がたくさんいるんだから、それだけ僕らも認められてるって事だよね。みんなありがとう、そして、おめでとう!」
「などと甘ったるい事をぬかしてますけど、その辺りどう思う、一松?」
「この流れでディスられんの!?」
「詰めが甘いね。確かに小説やらゲームやら舞台やら各種コラボで延命してるけど、本放送が終わった後の減速は否めないんだよ……。そうしてやがて忘れ去られて散々買い漁ったグッズの置き場がなくなるんでしょ。おめでとうありがとう」
「息の長いアニメに見えて、やっぱり一話一話の爆発力がモノを言ってたしなぁ。十四松はどんな企画がキマると思う?」
「二期はやんないでそして伝説へ!!」
「それもアリだけど、僕的にはもう少し個人にスポットを当てて深く知れる機会を……」
「えぇ〜今さら何言ってんだよチョロ松。六つ子! 童貞! ニート! おそ松さーん! これ以上設定の付きようがないだろ俺ら」
「広げる風呂敷もないよね」
「オレ達は生まれてまだ1年の存在……未来は無限に広がってる……!」
「……わかってるし。言ってみただけだし」
「トド松はどうよ? 潔く終わっとく派? それとも続編とか期待する派?」
「ボクはみんなに会えればそれでいいよ。みんな、今日までありがとう。これからもよろしくね。一周年おめでとう!」
「ありがとうございマッスルー!おめでとうございマッスルハッスルー!」
「出ぇーたよトッティ節。そんな事言ってスピンオフとかOVAとか狙ってんじゃないのぉ〜?」
「長男トド松……」
「僕と一松は逆にしても大差ないよね」
「よろしくおあがりトド松さーん!」
「ちょっと、やめてよボクが一番ガッついてるみたいに」
「タイトルはトド松さーん!?」
「おそ松さんでいいよ、十四松兄さん。ボクこのポジションが天性だと思ってるし。それよりホラ、ADさんが必死でフリップ振ってるよ」
「なになに……『企画会議になっちゃってるから主旨もどして!』だと。そうか、すっかり忘れていたな」
「え、主旨ってなんだっけチョロ松」
「いや進行役が忘れてどうす……あ、おそ松兄さんの時点でないようなモンか。えーっと、本編でやれなかった2クール目の振り返りをやろう! だったっけ?」
「あと一周年記念でなんかトクベツ感ある事をやろうって書いてある」
「あれ、一松兄さんわざわざ進行表持ってきたの? ヘンなトコで普通だよね〜」
「振り返りぃ〜? 血界戦線見た後じゃどんな総集編もカスむでしょ〜」
「ガ○ダム特有のリフレインとかもう見れる気がしないな」
「いやクズ兄共は何様のつもりだよ」
「トクベツな試合!? 日本シリーズ!!」
「おれらの場合宇宙シリーズ?」
「ええ〜? ボク達って日常を垂れ流して今のポストにいられてるんでしょ? 奇抜な事なんてしなくても、普通に行動すれば結果は付いてくるよっ」
「トッティ、その心はー!?」
「めんっどくせっ」
「だよねー! もうイヤミPもラーメンすすってるし!」
「1カメのデカパンと2カメのダヨーンも固定したままなんもしてないよ。おれら一周年でもニートだね」
「まぁ番外編やろうにも本編が番外編みたいなモンだし、僕達があとやってないのは映画くらい?」
「ああ、スイカ星人のリベンジマッチか。地球防衛隊が懐かしいな」
「今じゃボクたち新品防衛隊だもんね〜」
「じゃあもう地球防衛軍でよくね? 新作出るし便乗してさぁ!」
「だったら他の有名作品に乗っかって短編上映がいいんじゃないの、おそ松兄さん。来年は実写祭りだし」
「一松ナイスだよそれぇ! もう銀魂とコラボすりゃあいいんだよ! あっちもイベントでネタにしてくれたし!」
「いやいやさすがにバランス考えようよ。温度差ありすぎて絶対ムリ」
「チョロ松は弱気なライジングか? だったらオレにいい考えがあるぜ」
「言わなくていいよクソ松。予想付くから」
「そう! アニーバーサリーと言えば記念ライブだ! 今こそ全国のカラ松ガールズ達のフォニックゲインを一つに束ねる時……!」
「ねーねー! 進行表に『この辺でゲストのトト子ちゃん登場』って書いてあるー!」
「マジか十四松! どこ!? トト子ちゃんどこ!? 進行とかいいから最初っから呼べよー! ディレクターのチビ太コノヤロー!」
「あ、おそ松兄さん、ADさんがまたフリップ振ってるよ。なになに……『馬主と合コンしに帰りました』……これもうボクたちいる意味なくない?」
「よっしゃ解散! 帰るぞお前らー!」
「かーいさーん!」
「いいかもね、父さんと母さんも観覧席ですっかりくつろいでるし」
「あれ〜チョロ松兄さん珍しいね?」
「『いやいや何もしなさすぎでしょ!』とか言わないんだ。あ、ADが同じフリップ振ってる」
「何したって同じ顔があるだけだし……あ」
「フリップ飛んでいったな」
「そーいうこと! 一周年とか記念とかトクベツ感とか最終回とか、オレ達にはカンケーなし! 今日も明日も六つ子でニート! あとはスポンサーのハタ坊が金で解決すればよし!」
「おそ松兄さんはブン投げたね!」
「クズ一直線」
「そぉんな褒めんなって〜! よっしゃお前ら! 二周年のニート目指して飲みに行くぞー! おそまつさんでしたー!」
「「「「「おそまつさんでしたー!」」」」」




以下、企画サイドのボヤき。


「だーからムダって言ったざんしょ」
「読まれなかった……台本一行も読まれなかった……」
「新人ADはこうして精神崩壊していくざんすよ」
「なんて過酷な現場っ……ぐっふ」
「ホエ〜。短すぎて編集点もロクになかっただス〜……」
「垂れ流しダヨーン」
「まぁあいつらに一周年記念でなんかやらせるなんざぁ、土台ムリってモンだぜバーロー」
「ただいまぁ〜! なんか馬臭さと魚臭さで闘争が始まったからトト子帰ってきちゃった〜! って、あれー?」
「解散しちゃったじょ〜」
「ハァァー!? あンのクソニート私をほったらかしー!?」
「おみやげいっぱい貰っちゃったわね、お父さん」
「そうだな母さん。なんか飛んできたけどな」
「一周年でも27年ぶりでも、六つ子ちゃん達はおんなじざんす!」

おめでとさんでした。
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