小説
2011/12/31 01:16
タンザキタン
「ヘタクソ、もういいわ」
彼は辛辣な言葉を吐き捨てて、俺を放す。俺はフェラも満足に出来ないので詮方ない。
「ホント上手くなんねえよなお前」
ああ、悔しいよ。あんたに分かるか。差し当たって自分の身体の中心が熱いんですよ。そっちをどうにかしたくてあんたの性器を上手くしゃぶれない。気持ち良くないですか、俺はもう気持ちいいです。スンマセン。
彼は器用に俺の立ち上がったソレをくわえた。ヌルヌルとした粘膜の感触がモラルを犯す。彼は普通の(そうとしか言いようが無い)顔でふしだらな液体を啜った。ああ矢っ張り歳食ってんな。小慣れてやがる。クソッタレ。気持ちいい。
イく寸でで彼は俺の性器を強く握った。痛い。
「なあ、こんぐらい出来ねえの?」
「…イかせて下さい」
「気持ち良くさせろよ」
「っマジで、」
「その顔エロぉ」
手が放されたと同時に射精したので、彼の顔が精液塗れになる。それを彼はぐ、と手の甲で拭った。
「じゃ、頑張って」
あんたのケツ、誰かさんのソレの形に緩んでんだよ。歳食ってんな。好きです。馬鹿だ。上手になればいいんですか。鼻声がエロい。ロングプレイは辛いです。好きです。上手くなりますから。ねえ。見放さないで下さいよ。
「あ、前よりマシだわ」
それなのに、これほどあどけない笑みを持っているのはどうしてだろう。