突撃☆四天王と許可請求
「あ、ねぇねぇ。あのさ…」
「
却下」
「まだ何も言ってない!!!!」
そうだ、闘牛しよう。「ふんっ、聞く価値もない。どうせ、くだらないコトに決まってる。」
「決めつけは良くないよ、ヘルム…。」
若干ヘコんだのか、テンションを落とすウーノ。
ちなみに、ココはヴィルヘルムの仕事部屋なのだが、今は部屋主のヴィルヘルムとそこへ「暇だ」という理由で押しかけたウーノしかいない。
長い沈黙の後、口を開いたのはウーノだった。
「お願いだよ、ヘルム!!話聞くだけでイイからさっ!!!!」
「
まず人の話を聞かんか、貴様…。聞かないと言って……」
そう言うヴィルヘルムだったが、それを華麗に無視してペラペラと喋りだすのが、ウーノである。
「あのねー、ウーノさん、スペインに行きたいと思ってるんだ!!」
「勝手に行け。」
「でも、今度ツアーがあるから行けないんだよねぇ…。」
「知るか。」
「闘牛……したいんだけどなぁ……」
「……………………。」
ウーノの言動に嫌な予感がし始めるヴィルヘルム。
闘牛………??
あの暴れ牛なんかを赤マントで挑発し、突進を華麗に避けるという、いかれたイベントか……??
……いや、まさか……そんなコトはない………。
私の直感にだって、休日くらいあるのだ。だから、私の予感は当たらない。
こればっかりは、現実逃避のヴィルヘルム。そう、彼の予想が当たっているのなら、ウーノは………
「だからさ、牛さん、ココで飼ってイイ??ココで闘牛させて??」
「………………。」
やっぱりかー――――っ!!!!と、心の中で叫ばずにはいられなかったヴィルヘルム。
来たよ、このトマトバカの無理難題。
ズキズキと頭痛がしてきたヴィルヘルム。そんなのはお構いなしにトマトバカ(ウーノ)は問う。
「ダメ〜??」
「
ダメに決まってるだろ!!真性のバカか、貴様はっ!!!!」
「えー。だって、世話はヘルムだし、費用もヘルム持ちだよ??」
「貴様……、よくそれで許可されると思ったな……。」
早く死なないかな、コイツ…。
本気でそう考えたヴィルヘルムだった。
ちなみに、牛はNGで終わった。
「
当たり前だっ!!!!」
許可請求=暴れ牛の飼育(なんでなんでなんでなんでっ!?)
(常識的に考えろ、バカ者っ!!)
(Σちょ、ぼく達出番なしっ!?)
(巻き込まれなクテ、イイ。)
FIN
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極卒とドゥームの出番がないっていう。
闘牛は別に「いかれてる」とか思ってません。寧ろ生で見てみたいッス。
砂冥
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