突撃☆四天王と突然変異



コンコン……


「ヤッホー☆ヘルムー!!ウーノさんのお帰りだよー!!」


コンコン


「聞いてるー??無視しないでよ、ヘルムー!!ウーノさんが珍しくノックして様子伺ってるんだよー??」


…………………。


「……もう!!勝手に入っちゃうからね!!いつも勝手に入ってるケド!!!!


ガチャッ

……………………。


「………っ、うわぁあぁあああぁああっっ!!!!!?



こんなコトってあるんだね!!



ダダダダダダ……バンッ!!


「どーしたの、ウーノ!?」

「何やら尋常じゃない叫び声だっタガ……」

「極卒…、ドゥーム……っ」


ありがとう…。二人共、来てくれたんだね…。もしかしたら、このまま無視られるんじゃないかってすごく不安だったんだ。

ちょっとウーノさん、ビックリしすぎて、情緒不安定だよ…。


だって…!!ヘルムが……、ヘルムがさ……っ!!!!


「落ち着ケ、ウーノ。」

「ぐすっ……もうビックリだよ…!!ビックリしすぎて涙出てきたよ…!!」

「Σそこまで!?」

「一体何ガ……」


そんなの、ぼくが聞きたいよ!!一体何があったんだい!?ヘルムの身に!!

突然変異かい!?それにしてはあまりにも可哀相な変異だよ、コレ!!!?


「だから、落ち着いてって!!……で、ウーノは何で叫んでたの??」

「………ヘルムが……」

「…ヴィルヘルム??ヴィルヘルムがどうかしたノカ??」

「ヘルムが…っ!!ヘルムが"カニ"になっちゃったのぉおっ!!!!



見てよ、コレ!!この元気に動くカニ!!!!コレがヘルムの机の上にいたんだよ!?

しかも、見て!!ココ!!


「ン……??……あ、コレハ……(汗」

「…コレって、ヴィルヘルムの仮面に書いてあるニコちゃんマークだよね。」

「……言いたいコトは分かルガ、ニコちゃんマークではないと思ウゾ、アレハ。

「えー……??」

「んもう!!ニコちゃんマークかどうかはどうでもイイの!!要は、コレがあるというコトは、コレはヘルムだっていうことなの!!


もうコレ、一大事でしょ!?ヘルムがカニになるとか、もうダメでしょ!?いろいろと!!


確かに…確かにヘルムのコト、散々カニだカニだって言ってきたけど…!!


だからって、ホントにカニになるコトないじゃないか!!

ウーノさんショッキングだよ!!


「わわわっ!!どーしよう!!神に相談するべきかなー??」

「どうなんだろう…。……カニって言い過ぎたかな……。」

「……………………。」

「……どうしたの、ドゥーム。急に黙り込んじゃって……」


言いたいコトがあるなら、今のうちに言っておきな。

ヘルムが元に戻ったら、何も言えなくなっちゃうよ。破壊魔法で脅してくるから。


「…別にヴィルヘルムに文句を言いたいワケじゃないんダガ……。…コレ、ホントにヴィルヘルムかと思っテナ……」

「ヘルムじゃないって言うの??だったらこのカニは一体何!?」

「………、……ヴィルヘルムの仮面……トカ。」

「…………………。」


な、

なるほど…!!


ヘルム本人じゃなくて、仮面の可能性があるのか!!いやー、ウーノさんテンパりすぎて、そこまで頭回らなかった!!

さすがドゥーム!!たまには役に立つね!!!!


「(たまには……??)」

「えー??だとしたらコレどーするの??ヴィルヘルム帰って来るまで放置??」

「そうだなぁ…。…………、ヘルム本人じゃないコトを祈って、コレは焼き蟹n


お前達…人の部屋で何をしている…??


……わーぉ…。お帰り、ヘルム……」


随分とまぁ、お怒りだね。

言っとくケド、カニはウーノさんが持ってきたワケじゃないんだからね…!!


「貴様……、言いたいコトはそれだけk「うわーん!!良かったよ、ヴィルヘルムー!!」Σ極卒!?」

「良かったよ、ホントに!!カニになってなくて!!」

「カニに…??アホか、貴さ……、………カニとはウーノが持ってるあのカニか…??」

「そう!!このカニ!!もうビックリだよ!!部屋入ったらヘルムの机の上で元気に動いててさ!!もしかしたら、ヘルムか仮面が突然変異したんじゃないかと…」


「思ったよ」って言おうとしたら、ヘルムはすごい形相で机を睨みつけてる。

ど、どうしたの!?ヘルム!!まさか、まだカニがいた!?


「カニから離れろ、お前は!!……、リークッ!!!!」

「ム………??」

「リーク……??」

「え??何で??何でそこでリークくんが……」



「あーぁ、バレちゃった。」



そう言って、ゴソゴソと机の下から出てきたのは、ジャックくんのお兄さんのリークくん。


ぽかーんとしてるぼく達3人を見てクスリ、と笑うと、ドカッとヘルムの机の上に座った。
……怒られちゃうよ??


「大丈夫、いつものコトだし。…それにしても、ホント、アンタ等面白いな!!聞いてて飽きなかった!!」

「え…!?ま、まさかずっとそこに隠れてたの…!?」

「バッチリな。だってそれ、仕掛けたのオレなんだもん。反応が見たくて当然だろ??」


そう言いながらケラケラと笑うリークくんは、ホント楽しそうだった…。


ウーノさん達は恥ずかしかったんだけど!!!!?



突然変異=部下の悪戯
(何だー、リークの悪戯かー…)
(焦って損した気分ダ…)
(気分ではなく確実に損してるだろう。…ところで、リーク…)
(んー…??)
(私の仮面を何処にやった…??)
(…、さぁ、一体どこでしょー??☆)
(…貴様ぁああぁあああっ!!!!)
(ヘルム!!落ち着いて!!ちょっとしたリークくんのお茶目じゃないか!!落ち着いてー―っ!!)



FIN
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予想以上に長くなってしまった…。まさかの、ヴィルヘルム突然変異。

ちなみにカニは皆で美味しくいただきました。



砂冥


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