「ダメですよ!!これは私が3日前から手塩にかけて育てたお稲荷さんです!!」
「んなの知るかよ。俺様は腹減ってんだ。何でも良いからよこせ」
「そこにいっぱい生えてるでしょ」
「雑草食う馬鹿何処にいんだよっ!!!!」
「あなたなら余裕でしょうに」
「悪魔だって選り好みするわ!!」
「とにかく!!これだけは絶対誰にもあげませんから」
ガチャ
「梵天君、いる?」
「!!!!シェイミ!!どうしました?今日は顔色良いですね。とりあえずそこ座ってください」
「いつも通り死にそうな顔色じゃ、」
「そう、今日は少し調子良いから、僕から来てみた」
「マジかよ」
「はいお茶」
「ありがとう」
「なんでビッタリ隣に移動してんだ」
「うるさいヴァン。ちょっと黙って」
「酷ぇ!!」
「あ、お稲荷さん」
「そう!!これ私が作ったの、綺麗にできたでしょ?」
「うん、美味しそう」
「え、」
「1つ貰っていい?」
「う、……いいですよ」
「お前さっき誰にもあげないって」
「最近物覚えが悪くて困りますねぇ」
「ほ、本当に良いの?梵天君、これ食べたかったんじゃないの?梵天君好きでしょ?お稲荷さん」
「好きだけど、シェイミにだったら、いいです」
「梵天君……!!」
「……え?何、この空気」