夢 | ナノ








とあるクレーンゲームの前に止まって中の景品をガン見。なんか可愛いっちゃ可愛いけど腹立つ顔してるな。

「かものはしかも。じゃ。かわええ」

「え、やだ。腹立つこの顔」

「なまえちゃんとはことごとく趣味が合わんのお」

仁王とあたしは地味に地元が一緒だったので帰り道に遭遇した。そのままどっか行くか〜ってなり今に至る。最初は雑貨屋とか見てそのあと仁王の要望によりゲーセンへ。久しぶりに来たよ。友達とめったに遊ばないし。

「これ欲しいの?」

「うん。あ、両替してくる。」

崩してダッシュで戻ってくるけど誰もそんな取らないっつの。

「500円入れたほうがお得じゃん。3回できるよ、入れれば?」

「だいじょーぶ!一発で取るし!」

「あんたうまいの?」

「プリッ」

「おい」

ただの強がりだと思ったのに宣言通り(?)に一発で取りやがった!今のクレーンゲームってアームの力弱いって言われてるのにすげー!

「すげー!」

「もっと褒めんしゃい!」

「黙れ」

取った景品を顔におしつける。つぶれた景品の顔は更にブサイクだった。

「んへへ、嬉しい。」

ふにゃふにゃした笑顔で笑う仁王は犬っころみたいで可愛かった。