「ボクの方が先に思い付いたんだよ!?」


やはり確信犯だったか、貴様。
身を乗り出して日向くんを指差す姿は、失礼ながら可愛くていらっしゃった。届くにも届かない、という不憫さが。


「それに、ボクじゃないとなまえさんは後悔するんじゃないかな?」


にこっ、と微笑むその角度。いつも可愛いくせに、時々見せるその大人な角度。そして吐息のエロいCV:緒方。
言葉の意味を理解しようと頭を動かすが、頭はなぜレコーディング機能がないのだと嘆いて、余裕がなかった。言葉を理解できない。


「小悪魔め…っ!!」

「ん?なんの事?」


そしてこてん、と子どもらしく首を傾げる。ギャップ萌えと言うものを知っているかい、苗木くん。世のお姉さん方を天国に葬ってきたスキルのひとつだよ。キミのそのスキルは一級品だよ、苗木くん。


「あ"ーッ」


そして私も葬られそうだよ、今にも。そんな私の肩を優しく引く力が。


「みょうじが選ぶ。俺を、選ぶまで…それまで俺は待ってる」


コ○ンから工藤○一になるほどの、ギャップを感じた。青年、って感じから男性に変わりやがった。こいつら、私を本気で殺しにきてやがる…ッ!!
だが今回も日向くんの言葉の意味を理解できない。まだレコーディング機能がない、と嘆いている。


「ねぇ、なまえさん?」
「なぁ、みょうじ」


両耳が妊娠しそうです。吐息がエロいです。
そんな場違いな事を考えていると、十神くんがなにか呟いている事に気が付いた。


「…好意に値する言葉が飛び交っているな」


その言葉、私は知っている。そんな私が笑いを堪えていると、まさかの苗木くんが「何て言ったの?聞こえなかった」と聞き返した。やめろ、私の腹筋が死ぬ。


「…ハァ…好きってことだろ、お前たちが言っているのは」


ブファッ!!!!!?!!


私の爆笑が響いた。まさかのあの名言が聞けるとは。少し違っていたが、これは笑わずにはいられない。私の腹筋が悲鳴を上げている。私が爆笑している間、皆はポカーンと私を見ていた。構うものかと笑い続ける私は、勇者だと思う。


「ヒーッ…お腹痛いッッ!!」

「と、とりあえず落ち着け、みょうじ…!!」


日向くんになだめられ、私の笑いは治まったが、腹筋はまだ痛いままだ。十神くんは自分の言ったことで笑われたからか、不機嫌極まりないような表情だ。
世の中のお姉さん方は、これでだいたいがお亡くなりになられるだろう。今日の萌えポイント。

1,苗木くんギャップ萌え
2,日向くんギャップ萌え
3,中の人名言により萌え

これこそ三つ巴ならぬ三つ萌えである。ピク○ブで中の人ネタを詰め込んでいた私に、死角は無かった。


*決して腐った発言ではありません。中の人ネタとしてです。
世の中のお姉さん方もクラスタとしてのお姉さん方です。
ここで謝罪を込めて注意書きを。
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