今回はマルチトレインへの挑戦者。本日の暇潰しは実にあっけないものでしたね。あまりにも手応えが無かったもので、途中居眠りしてしまうかと思いました。ノーマルですし、当然と言えば当然なのでしょうが。挑戦者が下車する前にいつもと同じ台詞を吐き出すわたくしとクダリ。言っていることはいつも同じだと言うのに。
「また来てよ！」
隣にいる貴方の表情はあまりにも嬉々としていて。いつもと同じ顔で言う貴方のその笑みは、心からのものですか？こんなにあっさりと敗北する弱者に、一体何を期待しているのです？まさかとは思いますが、満足する勝負が出来るとでもお思いで？…貴方が何を考えているのか、わたくしには全く分からないのです。
話は変わりますが、本当に昔からクダリは寂しがり屋でした。それはもう幼い頃から今までずっと変わることの無い事でして。未だに一人では留守番が出来ないのですよ？流石にポケモン達が側にいれば平気なようですが。情けないと言いますかなんと言いますか。そこがまた可愛らしいのですけれど。
そこでわたくしはこのように考えたのです。クダリは、一人では寂しいから沢山の人間に囲まれていたいのだと。だからこそ暇潰しの後に必ず「また」と言うのだと。群れるマメパトに餌付けをするかのように。
たとえその結果舞い戻ってくるものがどんなに弱者でも。満足出来る勝負が出来ない相手と知っていても。人が群れれば多少なりとも賑やかになりますでしょう？賑やかになれば、幾らか寂しくないのでは。そう考えた故の行動なのでは無いのでしょうか。あくまでも、推測に過ぎないのですが。
全く持って馬鹿な子でございますね。こちらを見てくださいまし。わたくしはいつ、どんな時にも貴方の隣にいると言うのに。貴方が喜んでいるときも、悲しんでいるときも、楽しんでいるときも、怒っているときも。貴方はいつだって、わたくしの事だけを見てはくれないのです。わたくしを求めてはくれないのです。
わたくしと共に過ごすだけでは、貴方は満足しないと言うのですか。わたくしがそばに居ても、寂しいのですか。…わたくしだけではいけないのですか。
教えてください
―――――
（わたくしは、貴方さえ居れば良いのですよ）
2012.02.16 執筆
2012.11.03 加筆修正