カランカラーン

「やあ、久しぶりだねー」
「あれ、幸村が来るなんて珍しいね」
「ちょっとね。カウンター座っていい?」
「もちろん」
「ありがとう。今日は淳だけ?」
「亮なら昨日返却し忘れたDVD返しに行ってるよ。今お客さんいないし」
「そうなんだ。あ、ブラック一つ」
「かしこまりました」
「そうそう、今日俺の誕生日なんだけどね」
「えっそうなんだ。じゃあ今日の分サービスするよ」
「やった。財布持ってきてないからよかった」
「・・・なんで持ってないの?」
「それがさー、部屋飾り付けたり料理準備するからって嫁に身一つで追い出されたの。誕生日なのに悲しくない?」
「でもそれって幸村を祝うためでしょ」
「うん」
「ならいいんじゃない?」
「それもそうだね」
「クスクス、幸村って案外単純だよね」
「素直って言ってほしいな」
「どっちも同じだって。はい、ブラックお待ちどうさま」



惚気たいんです



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