「お待たせしました、アップルティーです」 「どーも」
カランカラーン
「いらっしゃいませー」 「木更津さん、こんにちは」 「いらっしゃい、長太郎。今日は学校ないの?」 「はい、せっかくのお休みなのでゆっくりとコーヒーでもと思いまして」 「久しぶりだもんね、お店来るの」 「合唱コンの選曲や指導で忙しかったんですよ。みんな本当に熱心なので、こっちも力が入っちゃうんです」 「合唱コンかー、懐かしいな。ルドルフじゃ讃美歌とか歌ってたし。はい、メニューどうぞ」 「何にしようかな……じゃあカフェラテお願いします」 「かしこまりました…あ、そうだ」
ピッピッ
カランカラーン 「こんにちは!」 「うわあ、本当に早いね。電話して3分も経ってないのに」 「たまたま近くに用事があって来てたんです。お久しぶりです鳳くん」 「観月さん!ご無沙汰してます。そんなに急いで来られてどうしたんですか?」 「以前に淳くんからあなたがピアノ演奏を行なってると聞いたもので、不躾なお願いとは思いますが一曲弾いていただきたくて」 「そ、そんなにかしこまらないで下さい。それにリクエストなら喜んでお受けしますよ」 「本当ですか!ありがとうございます」 「嬉しそうだね、観月」 「当たり前です。僕にもミルクティーお願いします」 「はいはい」 「観月さん、リクエストは?」 「そうですね、ショパンも良いですが…今回は星空のピアニストをお願いします」 「リチャード・クレイダーマンですよね。わかりました」 「…アップライトではなくグランドピアノならもっと良いんですがね」 「無茶言わないでよ」
小さな演奏会
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