「った」
「どうかしましたか、って血が出てるじゃないですか!」
「結構深くやっちゃったな…」
「何してるんですか。ちょっとかして下さい」
「いだだだだ!観月!傷口すげえ痛い!」
「静かになさい!騒いではお客様に迷惑ですよ」
「二人とも十分うるさいと思うよ」
「傷口が更に開いたらどうしてくれるんだ…」
「そもそも君の不注意が原因でしょう。どうぞ」
「…この絆創膏どっから持って来たんだ?」
「持ち歩いているに決まっているでしょう」
「制服に入れてるの?」
「ふふっ、もしもの時に備えるのは当然です。現に今役立ってますし」
「あ、うん…サンキュ」
「しかしその手では無理ですね。亮くんは淳くんと交代してホールに回って下さい」
「でも指切るなんて珍しいね」
「ぼーっとしてたらやっちゃったんだよ」
「昨日遅くまで映画観てたよね」
「遅かったからやめようかと思ったんだけど面白くてやめられなくてさ」
「無駄口叩かずに働きなさい」
「「はーい」」


ゆびきる



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