「俺の髪もずいぶん伸びたなー。久しぶりに切ってみ」
「駄目」
「せめて最後まで言い切らせろよ」
「だって亮が髪切ったら僕とかぶっちゃうじゃん。ややこしくなっちゃうから駄目」
「髪型変えれば良いだろ」
「亮が髪切ったら毎朝お前誰だよって言う自信ある」
「そんなことに自信を持つな」
「いつもみたいにまとめてればいいだろ」
「それも伸びすぎて洗うの大変だし、料理するときだって結うの面倒になってきた」
「てか髪長いのなんて今更じゃん」
「でも高校の時にバッサリ切ったことあるだろ」
「久々に家に帰ったら知らない人がいたからびっくりしたけどね」
「そんなにお前は俺と同じ顔だって認めたくないのか」
「一卵性で顔は同じでも性格とか仕草とか全然違うから別人じゃん」
「まあそうなんだろうけど」
「大体髪切るなら去年後ろ姿で女と間違われて痴漢されたときに切れば良かったんだよ!」
「黒歴史を掘り起こすな!!170cm代の女なんてそうそういるかよ!」
「最近は背の高い女の人多いじゃん。それにそんなこと言ったら腰まで髪伸ばしてる男もそうそういないって」


伸ばし続けて6年間



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