4th Dream

―これで、七つ目…。



漆黒に染まり、音も、気配も完全に無くなった"夢"を一通り見渡してから、レーヴは小さな溜め息を吐いた。


夢を壊す、というのも存外楽なものではない。むしろ、後々自然と立て直すことができるようにと気にしながら、それでも暫くは行動不能な状態に持ち込まなければいけない分、普通の破壊行動よりも難しい。

夢魔達のように何も考えずにただ壊すことができれば、とレーヴは思うが、そんなことをしたら自分も夢魔の一人になってしまう。

それどころか、この行為自体、見つかればー。


「…」


レーヴはそれ以上何も不吉な考えはしないようにした。


「あの子は、無事に逃げられたかな…」


今は、ただそれを願うのみ。

そうでないと、いつまでも彼女はあの悪夢にのみこまれたまま。


レーヴは、暗く、赤い血にまみれた残酷な夢を思い出して小さく身震いした。


「行かないと…」


呟き、走り出した途端。



「――きゃあっ!」



ヒュッ、と空を切る音とともに飛んできた何かに、体を打ちつけられた。


[*prev] [next#]
[目次]
×
nanoへのご支援
- ナノ -