「…」
バラバラになった残骸が砂のようになって消えていく。
それを眺めて息を吐いた後、レーヴは少女のところに行った。
「大丈…」
声をかけようとして、止まる。
少女が半透明になっていた。
もう少ししたら、少女が起き出すと言うことを示している。
夢もだんだんとぼやけてきた。
レーヴは声をかける代わりに、手を振る。
少女も小さく手を振った。
レーヴが夢から出て、"仮夢の空間"に入るとすぐに夢は消滅した。
「もう朝なのかな」
小さく呟く。
新しい夢を探すが、朝が近いせいか、なかなか夢が見つからない。
ようやく見つけると、安堵の表情を浮かべ、レーヴは夢の中に入っていった。
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