―――。


駅前とは正反対に、暗く、人通りの皆無な路地裏に、莎夜と高校生の姿。

高校生たちは、背もそこそこ高く、体格も平均的。

しかし何故か、その体は横たえており、くの字に曲がっていた。

外傷は見当たらない。
どうやら内部に直接衝撃を与えられたらしく、双方ともお腹を抱えてうずくまっていた。

「……うぅ…」

「…ぐ…っ…」

苦しそうに歪んだ口元から漏れる呻き声。

それを、冷ややかに、寧ろ無表情に近い面持ちで見下ろしていた。

「…」

一呼吸置いてから、莎夜はゆっくりとした足取りで路地裏を後にした。

麻耶の魂の気配を探し、近くに察知すると、その場に急いで向かった。

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