(!)流血表現有り

   叶くんキャラ脱線崩壊注意











「お前さぁ、今から殺されるのに随分余裕なんだな。」


「つか…何で…俺が、殺されなくてはいけないわけ…?」


「俺、たち、ね?かの、く、が…大好きなんだよ?」


後半の言葉が三橋らしくなくスラスラと並べられていることには、一応無視しておいた。
でも、さっき変わって、歪んだ笑顔。


「ああ、大好きだぜ?お前のこと。」


「大好きだよ!叶く、!」


君たちの両手に握られたカッターナイフは、かぎ爪にしか見えない。
凶暴な狼たちの恐ろしい、爪。







やめてくれ…




やめて、くれ…




「叶くっ!!」




来るなッ……




「叶。」




や、だ…!!!!





「あああああああああ゛ぁぁああ!!!!!!!!!!!………」











一幕。






「あぁ…うぐ……う、ぇ!?」


吐き気が込み上げてきた。
手で口を押さえても、喉を舌を歯を割って出ようとする胃液やら。

目の前の二つの人型は無言。


「っぅうう…」


悲しみとか恐怖とか、そんな簡単に言葉で表せるような感情ではない。


「な、何でぇ…!!」


左手に握られたバットには血がべっとりと。
誰の血かは、目の前の死体の頭部が語っている。
三橋と阿部は目を見開いて、無感情で死んでいる。

これは、誰なんだ。
あの優しくてかっこいい三橋じゃない、
あの冷静でむかつく西浦の捕手、阿部じゃない。
これは、何なんだ。







「うわぁあああっ!!!???」


背後からの声に驚いて振り向くと。


「ひ、ひひ…人殺しぃ!!!」


確か…水谷だっけ…?
何か、クソレフトとか言われてたような。


「あ、あぁ……阿部…三橋……」


何だよ、コイツ。
なんかむかつくな………。

その時、自分の左手に握られたバットを思い出した。血でべっとりのバット。
そして、頭の中に、いけない言葉が浮かんだ。






『コイツを、水谷も殺そうか。』





ガッ………!!

う゛ぇ……!!うぅうう…ぁ………


鈍い音が耳に残っている。
変な声をあげて、少し悶えて、そして死んだ。





『それでいい、コイツも俺を殺そうとしているんだ。』

『殺される前に、殺してしまえ。』

『みんな死んでしまえ。』





遠くから、こっちへ向かってくる足音が聞こえた。

また、俺を殺しに誰かが。



end





――――キリトリ――――


重症被害妄想患者。

叶くんのキャラ崩壊す
みません(土下寝)




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