届いてるようで、届かない





またあの人がいた。
一番嫌いな人、先輩。


今日もまた鈴木先輩と佐藤先輩と三人で廊下を歩いていた。

あの人が何か言ったみたいで、鈴木先輩が凄い形相であの人に怒鳴った。


そうすると、あの人のお得意のヘラヘラ。
その隣で微笑む佐藤先輩。





嫌いだ。
鈴木先輩も佐藤先輩も...



あの人...も...。





「鈴木〜機嫌治せよ〜」


「おめぇが悪りぃんだよっ!!
こっちの気も知らないでヘラヘラヘラヘ....」


「鈴木落ち着いてっ!」




あの人たちとの距離、3メートル。


ドキドキ、鼓動が早くなった。


あの人たちとの距離、2メートル。


ドキッ。





「あっ、君は...名前...何だっけ。」


あの人が俺を見て、話し掛けてきた。
色々あったのに何で。


「えっ...海藤です...」


「ふーん...」



そう疲れきったように鼻を鳴らすと、そのまま歩きだした。

そのあとを、鈴木と佐藤がついていく。





何で話し掛けてきたのだろう。


何で名前を聞いたのだろう。


何で興味なさ気に去ったのだろう。




あの人はわからない。
こちらからの相手の意識が届いてるようで、届いてなかったり、意味がわからない。


しかし、あの人の周りが幸福だらけなのが羨ましい。


俺もあの隣に並びたい...、はあ。






あの人へ気持ちが届いてほしいようで、届いてほしくない。


あの人へ気持ちが届いてるようで、届かない。



end





――――キリトリ――――


謎やっ。
海藤くん出したくて、
書いてみたけど...失敗
しちゃったなぁ

とりあえず、海藤くん
素敵ーっ(´・ω・` )






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