昨晩は、流れのままに海藤くんに抱かれた。
仕事の後に、海藤くんと1杯どころか5杯、6杯と付き合い、そして勢いで抱かれ、気がつけばもう朝。
出勤は昼からなので、仕事に関しては気にすることはないが…隣で眠る海藤くんを見て、改めて感じる。
自分が抱かれてしまったことを…。
「(やってしまった…)」
ズキズキと痛む腰に、少しかれた喉、それに全裸。
ああ、本当にやってしまったのか。
と、頭をかかえて項垂れていると、隣でもぞっと動くものを感じた。
「んぁ……朝………」
「お、おはよう…ございます………海藤くん……」
「……ぇ…?」
元々癖っ毛の髪がもっと癖っ毛に、それにまだ寝ぼけているのかたどたどしい声がとても可愛い。
「お、がわさん……」
「おはよう、朝だ「小川さんが何でここにぃい!!!!!」
寝ぼけてぼーっとしてた顔が、一瞬にして目が覚めた様子。それもすごく取り乱している。
「え、おうえっ!お、おお俺たち何を!」
「へ?海藤くん、何も覚えてないの?」
「覚えてるもなにも…ま、まさか……」
「えっとー…そのまさか?」
途端に顔を真っ青にさせてベッドに倒れこんだ。
「あはは…やっちゃったねぇ…」
「お、小川さんはいいんですか!?こ、こんなこと…」
「いいんじゃないかな…俺、海藤くんの事好きだし…」
「っ!」
俺は何気なく告白してみると、海藤くんは顔を真っ赤にさせた。
なんというか、海藤くんといると、なんか温かい気持ちになる。
いっぱい話していると、海藤くんの色んな面を見れて、とても楽しい。
そうして気づいた、これが好きって気持ちなんだなって。真っ赤に照れた海藤くんがとても愛しいんだって。
「小川、さん…」
「ん?」
「お…俺も、好きですよ…小川さんのこと…」
酔ってない海藤くんからの突然の告白、耳を疑った。そして、嬉しい気持ちが広がった。
なんというか、海藤くんとなら、これからスイーツのような甘い人生になりそうな気がする。
「うん、知ってる。」
そう思いながら、笑みを溢して頭を撫でると真っ赤な顔をさせて怒られた。
end
→あとがき
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