赤で愛を歌う
佐藤が車の免許を取ったらしい。
ずっと、試験の勉強を頑張っていたらしく、そのかいがあって取れたらしい。
すると、免許を取った翌日「ドライブしよう」と誘われた。
「えっ、車は?」
「もう昨日買った。」
鈴木は、早っ!!と叫んだ。
「今日のために、バイトをかけもちしまくったもん。」
「あっ...そうだったんだ...
でも、ドライブは行きたくない。」
佐藤は、「えぇっ!??なんで!!」と鈴木に掴みかかった。
鈴木の理由は、佐藤の運転が怖い。
「俺はちゃんと安全運転だって。」
「俺はそれでも不安だ。」
と、押し問答が続き、最初は断ったのだが、最終的に鈴木が折れて、乗ることになった。
そして、次の日。
「シートベルトは閉めた?」
「アクセルとブレーキはわかるか?」
「赤信号と青信号の意味は...」
「待って、鈴木。
俺一応、講習受けて合格して運転するんだから、鈴木よりはわかってるつもりなんだけど...」
佐藤は鈴木に苦笑いしながら言う。
鈴木は、「はっ」と気がついた様子で顔を赤くした。
「ぅぅ〜わかったよ...
絶対に安全運転で行けよ!!」
「はいはいっ了解。」
怒る鈴木の頭を「ぽんぽん」と叩きながら、アクセルを踏んだ。
続
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