警告!

微裏表現有り。暗。シリアス。


















「先輩のこと大嫌いです。」


「俺も興味ないよ。」





愛のない行為





「先輩のその笑顔が嫌いです。」


「俺も君の存在が嫌い。」


そう言いながら、椅子に座る平介の膝の上に乗る海藤は平介の唇にキスをした。

そして、海藤のキスに平介も舌を入れた。


「んふ……」


海藤の甘い吐息。
しかし、平介は何も感ずることもなく、海藤も甘い吐息をしても何も思うことがなかった。

長いキスのあとに、二人は見つめ合った。


「先輩、この行為に意味はあるのでしょうか?」


「ないだろうね。」


「じゃあ何で、俺たちはこんなことをしているんでしょうか。」


「……それは誰にもわからないことだよ。」


感情のない行為は、また再び始まった。
愛のない抱擁、愛のないキス、愛のない言葉、愛のない二人。


すると平介は、膝に乗った海藤を強く押し倒した。


「っ……!!?」


強く地面に落ちた海藤は、背中を摩りながら眉を潜めた。
そんな海藤の姿に、無表情の平介。



「…ま、意味のない行為でいいじゃないか。」


平介は椅子から立ち上がり、海藤の上に馬乗りになった。海藤の目は、無のまま。


「…そうですね。」


「でしょ?」


「これも悪くないです…。」


そう言って、平介の首に腕を回した。
平介は、海藤にまたキスをして、海藤の服のボタンに手をかけた。


「背中痛いです。」


「それはごめんね、故意ではないと、思うから。」


「て、ことは故意なんですね。」


平介は、睨む海藤の表情を見つめて微笑んだ。
平介の表情に海藤は一瞬、感情が震えた気がした。しかし。



「愛がなくてもいい。お互いが求めたらいいじゃないか。求めると、愛は平等ではないからね。」


「はは…わかってます……んっ…」


海藤の白い首の付け根に、小さな赤い跡がついた。愛のないキスマーク。

平介の行動に、嫌悪感がした。




「先輩……大嫌いですよ…?
 …吐き気がするくらいにね…。」


「…俺も同感…。
 意識の同一同士で始めよう。

 愛のない、愛の行為を。」



そして、海藤の甘い喘ぎ声が響く。





愛なんてなくていいじゃない。
ただお互いが求めるなら。

愛のない行為。





end






――――キリトリ――――


管理人はこんな内容を
描いてますが、行為に
は愛が必要だと思って
る人間ですよ。←

まあ矛盾してますね笑





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