warning!!

シリアス微裏。
佐藤が嫉妬心に塗れた鬼畜。
























チョコなんか捨てなさい






「鈴木ったら...何、女子からチョコ貰ってんの?」


「ご、めんなさい...」


「鈴木は誰のモノなの?」


「...佐藤のモノ...」



そうして、怯える鈴木の腕を引っ張って、鈴木の唇を貪った。

ただの嫉妬心。独占欲。

鈴木の中にある全ての酸素という酸素を奪っていく。鈴木は、誰にも渡さない。


「んんっ!!!//」

鈴木は、真っ赤な顔で苦しそうに、佐藤の胸を強く叩く。
佐藤もあまりにも苦しそうにしているので、唇を離すと同時に、鈴木の体を前へ押し倒した。


「ぐっ!!..」


「ったく...鈴木ったら、ちゃんと自覚してるの?...鈴木は、俺のモノなんだからね...?」


そうして、倒れた鈴木の上に軽くのしかかり、首のネクタイを引っ張りあげた。

鈴木は、首の激痛と苦しさに顔を歪ませる。そして、そんな鈴木の姿に、笑みを浮かべる佐藤。





「...鈴木、今から俺の目の前で、貰ったチョコをごみ箱に捨てて?」


鈴木は佐藤の発言に目を震わせた。


「そこの紙袋、チョコでしょ?
 あのごみ箱の中に捨てて?」


「...さ、と...」


「他の女を選ぶんだ...」


「ちがっ...」


「じゃあ...捨てろよっ」


そう言って、荒々しく紙袋を持ち、鈴木に投げた。
すると、上手く紙袋を取れずに、チョコが回りにばらまけた。


「鈴木は...俺を選んでくれるよね...?」



鈴木は、佐藤の甘く、残酷な囁きに身震いをしながら、近くにあった綺麗なチョコの入った箱を掴んだ。

そして、ごみ箱へ。




箱を掴む力を強めた。
箱の形が徐々に歪んでいく。

歪んでいく度に、佐藤の口元から厭な笑みが浮かび上がる。

鈴木の表情は、心苦しそうに歪む。



そして、「バキッ」と音と共に、ごみ箱の底には、チョコの残骸が落ちる。





鈴木の心には、後悔の念。





「鈴木、ありがとう...
 鈴木の素直なところ大好きだよ。
 鈴木は俺だけを見ていればいいんだから、ね...?」


そう言って、鈴木の頭を優しく撫でた。
その時の佐藤の表情は、いつもの優しい佐藤の笑顔。





鈴木は、佐藤に抱き着いて、そして深い毒牙を貪った。


違う愛とはわかっている。
けど、彼が好きだから。
不器用で独占欲の強い彼だけど、愛してるから。








ごみ箱底のチョコは、淋しそうに溶けはじめた。




end







――――キリトリ――――


バレンタインネタなん
ですが、とっくにバレ
ンタインが終わってい
るという;;

ただとりあえず、鬼畜
な佐藤が見たかった←







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