(!)リク「イヅルがローズに怪我をしているのを隠していて、それがばれてしまい、ローズにマジギレされる話」ということで、書いてみたもののただの微エロに。微血表現有りなので注意。
「吉良副隊長ッ!」
遠くで隊員の声が聞こえた。
振り向くと目の前には恐ろしい笑みを浮かべた虚。
恐怖を感じる間もなく、僕の体から鮮血が弾けた。
「···ッ···き·······吉良副隊長ッ!」
再び呼ばれて目を覚ますと、さっき僕を呼んだ隊員の顔が見えた。
「吉良···副隊長···す、すみません、でした···本当に···すみません···」
ふと下を見ると、違う隊員が治療を始めていた。
嗚呼、僕はやられたのか···なんて冷静に考えていた。
「···大丈夫、だ···君は···?」
「俺は大丈夫です!そんなことより、吉良副隊長です!血、血が···」
隊員の青い顔から察するに相当の怪我のようだ。
治療してくれている隊員も少し焦っている様子。
「大丈夫だ···傷さえ塞いでくれれば···」
「内臓まで傷が達してます!早く四番隊へっ···」
「そ、いえば···虚討伐は···」
「虚は俺達でなんとか倒したので心配しないでください!誰か!手を貸してくれ!」
よかった、と思ったらまた意識が遠退いた。
遠退く意識の奥で隊員たちの焦った声が聞こえた。
「吉良副隊長、一応命には別状ありませんがまだ傷が癒えてないので無理は禁物ですよ。」
「ありがとうございます、卯ノ花隊長···」
目を覚ませば四番隊救護詰所で寝ていた。
そしてその日のうちに治療を受けほぼ回復したが、まだ表面的な傷が残っており痛みがあった。
とりあえず三番隊へ戻り、運んでくれた隊員たちにお礼を言った。
「よかったです、あと隊長がまだ任務から戻られていないので吉良副隊長のことをお伝えしてないのですが···」
今日は僕も隊長も別任務で、隊長はまだ戻ってきてないようだ。でも逆によかったかもしれない。
鳳橋隊長は、僕に対してどこか過保護な部分があるので心配させたくなかった。
「わかった、隊長が戻られたら僕自身で今日のことを報告するから君は戻るといい。」
「わかりました、吉良副隊長お大事にしてくださいね。」
隊員の優しさに胸を暖かくしながら、隊主室へ向かった。
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